仏語非常勤のコマ削減 労使交渉続く


 今年度から、文、経済、経営からなるブロックの仏語クラスが1クラス減少し、1クラスあたり27人から36人となる。これに伴い、例年、前期・後期2コマずつ担当していた非常勤講師の授業コマ数が前期2コマ、後期1コマへと見直される見通しだ。非常勤講師側は今回の担当授業コマ数の削減を「独立法人化による人件費削減が原因」と主張する一方で、大学教育センターと人事課によると、「いろいろな原因が複雑にからみあっているが、この動きは、ここ数年仏語受講者数が減少していることも大きな原因」と話す。4月1日までに大学側と非常勤講師側とで団体交渉が7回行われており、現在も交渉中だ。【4月5日 神戸大NEWS NET=UNN】

語学クラスが30人規模から50人規模になるのは本当か?―――――

 大教センター教育課の山根幸男課長は「(語学クラスのすべてが)50人規模になるわけではありません。(平成16年度は30人弱であった仏語1クラスの人平均人数が)平均の人数が30人少し超える程度になります」と話し、「(ゆとりの教育を受けた学生が入学する)18年度以降の全学共通教育の見直しを平成15年度から行ってきました。その見直しの中で、近年、(03年に商船大との統合で1クラス増やしてから今年度までクラス数を維持してきた)仏語の受講者数が全体的に減少しており、仏語全体の規模を見直しました」と経緯を述べた。新入生の仏語の受講志望者数は570人(02年)、568人(03年)、516人(04年)と減っている。
 
 語学は、ブロック単位で考えられ、今回クラス数が1クラス減るのは<文・経済・経営>ブロック。1クラスの人数が27人から36人となる。<国文・発達・法>ブロックの1クラスの人数は30人弱、<理・工・農・海事>は35人から36人という。また、クラス数の減少の要因としては、履修者の減少の他にも法学部の夜間主が廃止されたことや、学部の履修要件の変化も考えられるという。

人数を少ない方には合わせないのか?―――――

 山根課長は「英語クラスで50人を超えるものは減らそうと努力しています。(1クラスの人数は)少ないほうがよいという意見はずっと前からありますが、設備のある教室や教員の数などを考えると急にはできません」と話した。また、同課の大石末雄課長補佐は「(視聴覚設備のある)LL教室が足りないのでLL教室を作ったり、空調設備を作ったりと設備面で、環境的に改善しています」と付け足した。

非常勤講師の待遇は?―――――

 山根課長は、「例年、前期・後期2コマずつ担当していた非常勤講師の授業コマ数が前期2コマ、後期1コマへと変化することが予定されています」と話した。給与面については、「授業コマ数で給与を計算しているので、大体半期で(1回の授業90分を2時間として計算しているので)2時間×15週で、年間30時間分削減されることになります」と話した。また、03年4月からの非常勤講師の給与削減(給与が高い人で時給が5800円から5200円にかわったこと)について人事課の山本哲司課長補佐は、「団体交渉を経て、給与の削減は行わないこととなりました。その間の給与の差額分も3月分ですべて支払う予定です」と話した。

非常勤講師側の主張をどう考えるか?―――――

 3人とも首をかしげ、「交渉中なのでなんともいえません」と困惑した様子。一方、学生に対しては、「学生の意見をアンケートなどで、きちんと窓口に言ってほしいです。終わったからといって関係ないということでなく、後輩のために協力してほしい」と話した。

 団体交渉は、非常勤講師側は現状維持を主張、大学側は1クラス削減を主張。今までに7回行われ、現在も交渉中。非常勤講師側は、非常勤講師だけではなく、専任の講師が多いときで2、3人出席している。また、大学側としては総務部の労務担当者のほか、山根教育課長も出席している。山根課長らは、「双方とも早く解決したいと思っているので、遅くとも平成17年度の後期までには解決したい」と話す。?

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