11回目のあらたな一歩 灘チャレンジ

 震災の復興祭「灘チャレンジ」(主催=灘チャレンジ実行委員会)が6月5日、都賀川公園で開催された。初夏の陽気で、家族連れをはじめ、多くの地域住民が訪れた。神戸大のサークルによるステージ企画や模擬店、やぐら台、フリーマーケットなども出店され、賑わいを見せた。【6月5日 神戸大NEWS NET=UNN】

 灘チャレンジは震災の年に、地域の人々を元気づけるために始まったもので、今年で11回目を迎える。主に神戸大学総合ボランティアセンターと学生震災救援隊の部員が実行委員を務め、地元の住民や団体と協力しながら、地域に密着した祭りづくりを提案した。

Photo 今年のテーマは「踏み出そう 新たな10年 さらなる一歩」。
 震災から10年という区切りを迎え、新たな気持ちで次の10年を踏み出そうという思いが込められている。実行委員長の斉藤誠太郎さん(発達・3年)は「(今年の灘チャレンジは)学生が地域に入っていくものにしたかった」と話す。
 ステージ企画には神戸大のサークルも協力し、観客を楽しませた。「灘チャレンジは、震災からの復興というよりも、地域とのつながりをテーマにしたものへ変わってきた」と説明する。実行委員は地域ネットワークづくりにも積極的だ。「学生とは違う立場の人と接することができるのは貴重なこと。自分とは違う価値観の人にも出会える」と斉藤さん。実行委員にとって、年明けからの地道な準備が結実した一日となった。


120店以上のフリマや模擬店

Photo 会場には120店舗以上のフリーマーケットや模擬店が出され、家族連れなどで賑わった。衣類やおもちゃを出品するものから、無料のマッサージ店まで幅広い種類の露店が並び、人気を集めていた。

 都賀川上に作られた水上ステージでは、実行委員会が主催する風刺劇をはじめ、神戸大の合気道部、落語研究会、韓国文化研究会などが、集まった観客を楽しませた。ちんどんサークル「モダン・ドンチキ」がちんどんショーを披露。メンバー9人による鉦(かね)や太鼓の音色が会場に響きわたり、観客の中には手拍子を取ったり、掛け声をかける人も見られた。

Photo 毎年恒例となっている風刺劇。今年は「私の不登校日記~坂本のぞみの場合~」と題した、不登校をテーマにした劇が演じられた。現在、学校以外の学びの場としてフリースクールを作る動きが全国的に広がっている。フリースクールに通う、不登校経験を持つ子どもたちや運営スタッフと出会った実行委員が「地域の人にも不登校について知ってもらいたい」と考え、今回の劇が上演されることになったという。「不登校の現状が見ている人に少しでも伝われば」と実行委員は訴えた。

 最後に行われたビンゴ大会では、地域の子どもたちも参加し、6時間にわたって催された今年の灘チャレンジは大きな盛り上がりを見せた。

 

【写真中上】ビンゴ大会では、この日一番の盛り上がりを見せた。
【写真中下】都賀川上に作られた水上ステージでのビンゴ大会。
【写真下】モダン・ドンチキのちんどんショー。演奏に合わせ、観客も手拍子を取った。(いずれも6月5日・都賀川公園で 撮影=森田篤)

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