あしながPウォーク10実行委員会が10月14日、第1回「世界の遺児のための映画祭」を実施した。会場となった梅田スカイビルには約77人が集まり、あしなが育英会の活動報告などに耳を傾けた。今夏行われたサマーキャンプの模様をビデオ上映し、世界の遺児たちの声を伝えた。【10月14日 神戸大NEWS NET=UNN】
あしながPウォーク10。市民らによる、やさしい人間愛社会をめざす約10キロのウォーキングイベントだ。イベント名にある「P」はギリシャ語のPhilanthropy(やさしい人間愛)に由来する。10年以上前から毎年春と秋に行われ、今年で29回目を迎えるという。主催者のあしながPウォーク10実行委員会は約20人の学生からなり、その多くが病気や災害、事故などで親を亡くした遺児たちだ。
今回の映画祭は、秋のあしながPウォーク10の広報活動と、海外の遺児たちを招いたサマーキャンプの模様を上映報告することが目的だ。「映画祭という形で、寄付をいただいた方へ報告するのは初めて」と話したのはスタッフの渡辺文隆さん(京大・4年)。1か月半ほど前から準備を始めた今回の企画を、全国の地域で最も早く開催した。
参加者は班を組んで互いに自己紹介をした後、今年のサマーキャンプについてまとめたビデオを鑑賞した。遺児が遺児を支援し、言葉の壁を乗り越えて笑顔を交わす子どもたちの姿に涙を流す人も見られた。
「たまたま親を失った、たまたま発展途上国に生まれた。それだけで進学ができない子どもたちが(自分たちを含め)世界にはたくさんいる。この現実をもっと多くの人に知ってほしい」と渡辺さん。学生に対しては「見識を広める意味でも、学生のときにこういった子どもたちのことを見てほしい」と話す。
【写真右】ビデオ上映の後、参加者は感想を班で話し合った。(10月14日・スカイビル22階A-1会議室で 撮影=森田篤)
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