神戸大は11月28日、平成8年度以前に完成した全キャンパスの建物について吹き付けアスベスト含有材の使用実態調査結果をホームページで公開した。平成8年度以降、吹き付けアスベストの使用は学内で全面禁止されている。関連施設全19ヶ所でアスベストが検出されたが、いずれも飛散・暴露の危険性は少ないことがわかった。【11月28日 神戸大NEWS NET=UNN】
アスベストは、空中に飛散したものを吸引すると、数十年の潜伏期間を経て肺がんや中皮腫などの病気を引き起こす可能性が高い。一方で耐久・耐熱・耐薬品性や電気絶縁性に優れているため、日本では、高度経済成長期に建物の断熱や保熱を目的にアスベストが大量消費された。潜伏期間が終わり始めた近年、アスベストが原因と見られる死亡者数が増加しつつある。
今回の調査は、今年に入り社会問題化しているアスベストの使用状況について、大学が試験機関に依頼して夏季から実施されている。
大学によると、現地調査の結果、吹き付け材の状況は良好で安定しており、吹き付け材の損傷、劣化などによる暴露のおそれはないとのこと。文学部の新館西側ピロティーで発見された損傷については応急措置を施し、暴露が生じない措置を講じているという。
大学は、アスベスト飛散の危険性が極めて低いと判断される各諸室でも、大気中のアスベスト濃度を平成17年12月2日から12月11日に調査する。調査結果や諸室の使用頻度を考慮しながら、速やかに除去など (除去・封じ込め・囲い込み) の対策を講じる方針。
さらに、除去などの対策を行うまでの間、日常的に使用する諸室については、定期的に大気中のアスベスト濃度の測定を行い、安全性が確認できない場合は使用禁止など適切な処置を行う。
調査結果の詳細は神戸大ホームページで公開されている。http://www.kobe-u.ac.jp/info/topics/t2005_11_28_01.htm
●アスベストに関する問い合わせ先(神戸大)
施設相談 施設部施設相談窓口 電話: 078-803-5999 健康相談 保健管理センター 電話: 078-803-5245 学生相談 学務部学生生活課学寮第一係 電話: 078-803-5220 学務部学生生活課課外活動企画係 電話: 078-803-5223 学生なんでも相談窓口 電話: 078-803-5227
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