震災の復興祭として始まった灘チャレンジが6月4日、都賀川で開催された。会場内ではステージややぐらでのパフォーマンス、模擬店やフリーマーケット、会場外では会場周辺と商店街を舞台にしたスタンプラリーなどが催され、訪れた人々を楽しませた。天候にも恵まれ、小さな子供からお年寄りまで多くの幅広い世代の人々が集まり大盛況だった。【6月4日 神戸大NEWS NET=UNN】?
阪神・淡路大震災の復興祭として1995年に始まった灘チャレンジも今年で12回目。今年のテーマは「伝えるココロ 広げるチカラ」。今年はチャレンジ企画としてこれまでのパンフレットや風刺劇解説集、思い出の写真をはじめ、いろいろな歴代「灘チャレンジ」を展示した。また「あそびのひろば」では昔の遊び企画も行い、新たな企画で更なるチャレンジを見せた。? 実行委員長の原田賢明さん(発達・3年)は「今日は始めのうちから期待以上にたくさん人が集まった」と喜んだ。今年の灘チャレンジへの意気込みについて「今年は去年以上に、どうして祭りを行うのかを深く考え、それぞれが自分たちの思いを持って取りかかれるようにした」と述べた。
朝からとても天気がよく、真夏日を思わせるような暑さで、裸になり川に入って水浴びをする子どもたちの姿や、川辺にシートを広げて昼寝をする人の姿も見られた。屋台では焼きそばやかき氷が大人気で、長い列ができていた。
ステージ上のパフォーマンスも大賑わいで、神戸大韓国文化研究会が演奏したサムルノリでは、子どもたちは珍しそうに見入っていた。灘チャレンジ名物である風刺劇の今年のテーマは「高齢者問題」。「介護予防ドタバタ顛末記-木村さんの場合-」と題し、劇中の登場人物、木村のおじいちゃんを通して、2000年に始まった介護保険制度の問題提起をした。観客は小さい子どもたちや小中学生が多く、劇を見ていた中学1年の男子生徒は「自分が(介護保険)受ける時はちゃんとして欲しいな。あれじゃ困る」と話し、学校で習っていない介護保険について学べるいい機会だったと感想を話した。劇を演じた神戸大人民カゲキ団“ねぐせ”一家の劇団員たちは、集まった子どもたちについて「(自分たちに)コールし、どんどん(ステージの)前に出てきてくれた」と喜んだ。劇団員自身もこの劇を通して、これまで知らなかった介護保険制度のことを学んだという。「今回の制度がまずいということは(観客に)伝わったと思う」と手応えをあらわし「少しでもわかってもらえるきっかけになった」と話した。 毎年恒例のビンゴ大会には、豊富な賞品を目指し多くの地域住民が参加した。
【写真中上】実行委員の神戸大生が、ゆかた姿で司会を務めた。
【写真中下】水をけって遊ぶこどもらの歓声がこだまする。
【写真下】涼しさを売るかき氷の屋台には、多くの人が行列をつくった。(6月4日・いずれも神戸市灘区の都賀川公園で 撮影=西麻理子)
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