マスターズ甲子園 学生スタッフの思い

 全国の高校野球OBやOGが出身校別に同窓会チームを結成し、甲子園球場でのプレーをめざす「マスターズ甲子園」が11月4日、5日に開催される。発達科学部の長ヶ原研究室の発案から生まれた大会は今年で3年目。2004年の第1回大会からスタッフとして関わる学生を取材し、活動に対する思いを聞いた。【8月4日 神戸大NEWS NET=UNN】

Photo マスターズ甲子園実行委員の彦次佳さん(総合人間科学研究科博士課程後期)は長ヶ原誠助教授の研究室に所属し、今年で三度目となる大会の運営に関わる。
 「(長ヶ原)先生の名前を知ったのは学部2回生のとき。3回生から先生のお世話になって、マスターズ甲子園について聞いた」。大会の発案者である長ヶ原助教授から参加を呼びかけられ、企画に加わったという。
 「最初はわけがわからなかった。とにかく(目の前の仕事を)やった感じ」と彦次さんは当時を振り返る。「電話番やホームページ作りなどの地味な作業もあった。でも(第1回大会が終了したときは)『終わった』という達成感を感じた」。
 準備に苦労を重ねた一方、本大会は一日で終わってしまった。参加した選手から「ありがとう」と声をかけられたこともあり、彦次さんは第2回大会への思いを強めた。

Photo 彦次さんにとってマスターズ甲子園の魅力は、大学の枠を超えた仲間づくりができることだ。他大学のボランティアや業界のプロと共に仕事ができ、交流も深まる。学生で中心となるのは神戸大生約20人だが、当日のボランティアを含むとスタッフは総勢500人を数える。
 「初めて参加する人には、これまでの(大会運営の)イメージがない。(三回目の大会を迎えたことで)こういった人たちに教える必要が出てくるようになった」と彦次さんは説明する。遠くから来る学生ボランティアのために宿泊プランを組むときも、会話が弾む状況を作り出すことに頭を悩ませるという。「せっかく来てもらう分、こちらもいろいろと考える。人間関係が一番大変」と笑う。
 「大学の人たちは世間を知らないと言われる。でもスポーツの研究をしている自分たちには実際に(大会という)現場を作っている自信や自負がある」と力強く話し、今年の大会の成功を誓った。「今回が3回目で、ある意味では節目の年。学生の力でいろいろがんばって長ヶ原先生を泣かせたい」と笑顔を見せた。

Photo 発達科学部内にあるマスターズスポーツ振興支援室の谷めぐみさんは、第1回大会からスタッフとしてマスターズ甲子園を支えてきた。「(スタッフの活動は)やってて純粋に楽しい。準備する一日一日が違うし、大会当日に選手の喜ぶ顔が見れるから」と話す。準備期間には出場選手と電話でやり取りする。「中には、大会当日に初めて直接会えた選手もいる。(電話が)つながらないこともあり苦労するが、大会後に笑顔で握手されると『やっててよかった』と思える」という。大会数を重ねたことで、新しくボランティアスタッフに参加する学生が集まり始めた。谷さんは「学生のときに、こんな経験ができる機会はない。(大会運営は)私たちにとって研究や勉強の手段の一つ。参加者にはこれをきっかけに将来について考えてもらえれば」と期待を寄せた。


【写真中】2004年の第1回大会、大会関係者のメッセージが書き込まれたポスター。長ヶ原研究室内に飾られている。
【写真下】マスターズスポーツ振興支援室の谷めぐみさん。?

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