旧商船大の慰霊碑完成 学生「大切にしたい」  

海事科学部の深江キャンパスで阪神・淡路大震災で犠牲になった旧神戸商船大の6人の慰霊碑除幕式が17日午後1時半から行われた。式には野上智行学長をはじめ多くの大学関係者、学生が参加した。【1月17日 神戸大NEWS NET=UNN】?

 商船大は2003年に神戸大に統合され、「海事科学部」として新たなスタートをきった。震災により旧商船大では当時4年の山内傑登さん、3年の土屋孝博さん、春藤量隆さん、大学院1年の神田徹さん、アルジェリアからの留学生のMASKRI MADIIDさん、研究員の武力平さんら6人が亡くなっている。震災発生から12年。6人の名前が刻まれた「神戸商船大学犠牲者慰霊碑」が設立された。
 慰霊碑除幕式では、最初に野上学長が挨拶。犠牲になった6人の名前を読みあげ、「私たちは何のためにここで学んでいるのか、研究しているのか、思いを新たにする機会にしたい」と話した。
 慰霊碑の除幕は野上学長、久保雅義海事科学部長、震災当時の井上篤次郎元商船大学長、学生自治会長の橋本弥賢さん(海事・3年)ら4人の手で行われた。
Photo  練習船「深江丸」の汽笛に合わせ、参加者全員で黙祷。献花には多くの人が参列し、慰霊碑の前で手を合わせた。
震災から10年目を迎えた年、神戸市全体で盛大に慰霊祭が行われた。そのとき、海事科学部執行部は6人の名前も六甲台キャンパス慰霊碑に刻むよう大学に要請した。だが、大学本部側の検討委員会で了解を得ることができなかった。「このままでは6人が浮かばれない」。そのため、11年目に慰霊碑設立を計画。12年目にしての完成となった。慰霊碑には震災で倒壊した正門の石柱が使われている。そこには「青春の限りない想いを永久に留めるためにこの碑を建立する」という文字が。建立にあたり、費用は海事科学部の学生自治会によって集められた。
 ただ一人学生として除幕に参加した橋本さんは「(6人が犠牲になったことを)知っていましたけど、実感する機会がなかった。あらためて(震災について)考え直させられました」という。震災発生から12年目にしての慰霊碑設立については「遅すぎる気がしますけど、今後は大切にしていきたいです」と話した。

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