2007年6月20日、教育再生関連3法案が国会で成立した。注目すべきは、義務教育の目標に「我が国と郷土を愛する態度を養う」との「愛国心」表記を盛り込んだことだ。果たして子ども達に「国を愛する態度」たるものを教える必要などあるのだろうか。【8月1日 神戸大NEWS NET=UNN】
▽中学生の頃、沖縄戦について調べたことがある。強く印象に残っているのは、その際の島民の「民族自決」だ。当時、これは戦時教育が招いた悲劇だと思った。同時に教育の潜在的な恐ろしさを知った▽僕はその頃から教育が国の将来を決めるほどの多大な影響力を持つと思い始めた。だからこそ今回の法案の成立に不安を抱く。「愛国心」を拡大解釈して、子ども達に偏った教育をする教師が現れたりするのではないか▽そもそも日本は我々に愛されるような、誠実な行動をしているだろうか。むしろ「政治とカネ」の問題や天下りの横行、年金問題など、不誠実な行動ばかり目立っているように思える▽自分のことを愛してほしいと思うのならば、まず相手に対して誠実な行動をするのが筋ではないだろうか。わざわざ教えるのではなく、「おのずから」愛されるようになるのが日本古来の伝えるべき心ではないだろうか。
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