関西の大学生が集結 KBCCコンペ決勝

実際のビジネスで起こりうる、または実際に起こった事例(ケース)に直面した際、その最善策を関西の大学生が大学ごとでチームを組んで発表する大会、関西ビジネスケースコンペティション(KBCC)。その決勝戦が9月16日に神戸大六甲台キャンパスで行われた。神戸大からは3チームが参加。優勝チームは阪大生で構成される「チームセリカ」だった。【9月16日 神戸大NEWS NET=UNN】

  第2回目を迎える今大会には関西の大学生10チームが参加、決勝戦には4チームが進出し、優勝の座を争った。15分間の発表後、社会人審査委員から発表に対する質疑が行われ、発表者は考えた策で欠けていたものなどを確認していた。優勝をしたのは阪大生で構成される「チームセリカ」。
 「洋菓子メーカーである株式会社モロゾフの平月の強化を実現できる戦略を策定し、経営陣に提案する」というテーマに対して、同チームが考えた策は大きく分けて2つ。1つは、同社の商品を買う層が40代から50代の女性であることに注目。その年代では糖尿病患者が増加傾向にあることから、健康に配慮し、豆乳を用いたプリンを販売することで利益を得るというもの。プリンを選んだ理由は、季節に売上が左右されず、同社の代表的な商品であるため世間の関心が高いと考えたため。もう1つは、店内改造。有名百貨店内での存在感の薄さ、「庶民の店」というイメージなどを払拭するため、店内や紙袋の配色を同社カラーである緑色を基本にすることで伝統を維持しつつ独自性を持たせ、20代や30代女性など新規の購入層の獲得を狙うといったもの。
 チームリーダーの酒井弘一さん(阪大大学院ビジネスエンジニアリング専攻修士課程・2年)は発表に関して「審査員の方々のご指摘によって初めて気づいたことがあった。まだまだ十分なものだとは思っていません」と反省し、優勝に「嬉しいです」と話した。前大会で3位だった同チームは今大会で「執念の1位を勝ち取った」(同チームの呉原章子さん(阪大・3年))。
 
Photo KBCC代表の古高伸一郎さん(経営・4年)は前大会に自身が選手として出場していたことに触れ「自分はKBCCにきっかけを提供してもらった。だから、今回は参加者、スタッフ、観覧者の皆さんにきっかけを提供できるように心がけた。妥協したくなかった」と大会を振り返った。

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