ついに迎えたリーグ最終戦。前節終了時点で神戸大、龍谷大はともに1勝5敗、同志社は1勝4敗1分で、神戸大が同志社に敗れると、神戸大の入れ替え戦出場が確定してしまう。「勝つしかなかった」と寺坂主将は話す。試合前から選手たちの気迫が感じられた。
しかし、同志社も負ければ入れ替え戦が決定する試合。第1Qは互いに1TDを決め、クロスゲームとなる。第2Qになると、QB大原(経済・3年)がパスで1stダウンを更新していく。最後はRB竹内(工・4年)が勝ち越しのランTDを決める。DFも、同志社の1stダウン更新を許さない。第3Q中盤には、1st、2ndダウンと立て続けに後退するも、QB大原が自らボールキャリーし、18ヤードを獲得。ロスは必ず取り返す。シーズン当初から成長したレイバンズの姿がそこにはあった。第4Q1分の時点でスコアは31-7と大きくリード。勝利は目前だった。
しかし、同志社はそれでも攻め続ける。同志社QB多川の奮闘で、パス攻撃が次々と成功し、第4Q3分、4分と立て続けにTDが決まる。一方の神戸大はミスを連発し、同志社の攻撃を止められない。スコアでは上回ってはいるが、完全に同志社ペースの展開になっていた。6分には再び同志社がTDを決め、ついに3点差に迫る。もうTDもFGさえも許せない。しかし同志社は勢いに乗り、エンドラインまで残り4ヤードまで迫る。
残り50秒。今シーズン通して最大のピンチだ。DFを信じるしかない。プレーが始まり、オフェンスとディフェンスが入り乱れる。ここでボールキャリーする同志社QB多川に一瞬の隙が出る。「いける」と思ったDL荒谷(理・4年)がそのボールを奪い取った。荒谷がボールを高々と持ち上げたとき、神戸大スタンドが一気に沸いた。そして歓声とともに試合は終了。神戸大は6位でリーグ戦を終え、2部との入れ替え戦を何とか回避した。
試合後、寺坂主将は「4年間は短かったけど、この1年はつらかった。長かった」とレイバンズでの4年間を感無量の表情で締めくくっていた。
●関西学生アメフットリーグ(11月24日・王子スタジアム)
神戸大 7 10 7 7=31
同志社 7 0 0 21=28
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