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- 今年も下宿跡で 上野さん、黙とう
震災から13年。故・上野志乃さん(当時発達・2年)の父・政志さんが1月17日午前5時46分前に小雪が舞う中、志乃さんが亡くなった下宿跡を訪れた。【1月17日 神戸大NEWS NET=UNN】
政志さんは志乃さんの鎮魂を祈る「箱」と呼ばれる慰霊碑に入ったろうそくに灯をともし、黙とうを捧げた。「にぎやかな場所は嫌でここが一番落ち着く」。毎年、大規模な慰霊祭には参加せず、娘と2人だけで会話を楽しむことを決めている。
クリスマスなどで街がにぎやかになる一方で、1月17日に近づくと政志さんの気持ちは落ち込んでいくという。被災者や遺族にとっては忘れられない日。亡くなった娘のことを話すのは政志さんにとっても当初は容易なものでは決してなかった。
だが、ある親身な記者に初めて打ち明けて「話すことで気が軽くなることに気づいた」。このことをきっかけに、震災を知らない若い世代に自身の思いを伝えていこうと講演を続けている。「皆に知ってもらうことは志乃が生きているということ、また志乃に友達を作るのと同じ」だと話す。
「逆縁(=親が子を供養すること)がどんなに辛いか若者に分かって欲しい」。政志さんは子を亡くす悲しみを話した。
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