絶やさぬ1.17の灯 震災聞き語り会

阪神・淡路大震災から13年が経とうとしている。1月16日午後9時、六甲台キャンパス慰霊碑前で、震災聞き語り調査会が1.17の灯に黙とうを捧げた。【1月17日 神戸大NEWS NET=UNN】

 「風がきつかったんで、火が全部ついたときはほっとしましたね」。聞き語り調査会代表の原田曜輔さん(工学研究科修士・1年)が愛おしそうに灯を見つめた。
  遺族の話を残し伝える、聞き語り調査会の活動は今年で11年目を迎えた。それに伴い、調査会のスタンスも変わってきたと原田さんは話す。当初は体験談が多かった遺族の話だが、最近は震災からの教訓や後悔の念が中心になりつつある。「やっぱり、僕らもマニュアルを変えたり、後世にどう生かすかってことを考えなきゃいけませんよね」。
 実際に震災を経験したわけではない原田さん。「遺族の方から『あなたは震災を本当の意味では知らない』と言われることもあります。でもそこで諦めるのではなく、震災をわかろうと努力することで誠意は見せられると思う」。そんな思いから、今年度は6件の聞き語りを行った。この春には、2組の遺族が聞き語り会を待っている。今までに、359組の遺族を訪問した。震災による犠牲者数「6434」には遠く及ばないが、これからも活動を続けていくという。
 聞き語り会の活動のシンボルが、今回の「1.17の灯」だ。神戸大の学生、職員の犠牲者は44人。44本のろうそく一本一本が、彼ら一人一人を追悼している。「僕らが今も聞き語り活動を続けているというアピールでもあります。これを見た遺族の方が、僕らの活動に興味を持ってくれたら」(原田さん)。1月17日5時46分まで、聞き語り会は夜通しで、44本の灯を絶やさぬよう見守り続ける。

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