聖なる日に思い出を 学生だけでカフェ開く

巷ではバレンタインデーと呼ばれる2月14日、神戸大生2人を含む4人の学生が神戸・元町で一日限定カフェを開いた。店には4人の友人らを中心に多くの人が訪れ、賑わいを見せた。【2月17日 神戸大NEWS NET=UNN】

 舞台となったのは、元町にある「qu@ke(クエイク) DINING」。普段はダイニングバーとして夕方から深夜にかけて営業している。以前から営業時間外である昼の時間帯に店舗を貸し、別の店として開く企画を行っていた。今回の計画は昨年11月末、ダイニングバーを経営している会社からこの企画を聞いたことから始まった。
 カフェの運営に携わった岡本悠さん(経営・2年)と榑松(くれまつ)由紘さん(国文・2年)は同じ準硬式野球部のチームメイト。2人は岡本さんの友人で関学2年の北川史歩さんとその友人の松村侑弥さん(同志社・1年)とともに、昨年12月から準備を始めた。カフェの名前は「Cafe さくらんぼ」。店内のメニューやポスターはすべて手書きにし、手作りの雰囲気を演出した。


Photo オープンに向けて本格的に準備し始めたのは2月に入ってから。神戸大の2人にとっては試験期間中であったにも関わらず、カフェを開くために多くの時間を費やした。「試験より大切なものがある。それはお客様の笑顔です」(岡本さん)。各自が夜通しで食材の調達や仕込みを行い、プロ顔負けの気迫で1日を乗り切った。
 料理を担当した榑松さんは「多くの友人から『おいしかった』と言ってもらえた。今回は成功だと思う」と笑みを浮かべた。和風おろしあんかけハンバーグとイカと水菜のパスタ、2種類用意したランチメニューはいずれも好評。ハンバーグは早々に売り切れた。しかし、予想よりも客数は延びず、収益面では黒字を確保したものの厳しい結果に。「儲けが少なくても楽しかったからいい」とデザートを担当していた北川さんは話したが、悔しそうな表情を見せるメンバーもいた。「もし機会があれば(カフェを)またやってみたい」と岡本さんは意気込む。彼らのチャレンジはまだ始まったばかりだ。

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