ESDを考える 神戸大で初シンポ

神戸大は、第1回ESDシンポジウムを3月8日から9日にかけて百年記念館六甲ホールで行った。2日目に行われたシンポジウムで、ESDに関連した活動を行っている5人の講演者らは自身の活動内容を説明した後、ESDの概念や人材の養成についての考えを発表した。【3月10日 神戸大NEWS NET=UNN】

 国連が推進し、環境・開発・発達の調和した生活をつくる教育を指すESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)は、具体的な定義や教育方法が存在していないのが現状だ。
 文科省が社会的要請の強い課題に関して優秀な取り組みを行っている大学に補助金などで支援する「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」において、神戸大は昨年経済学部、発達科学部、文学部共同の事業で、学生を対象にESDの理解と推進を目的とし、学外の組織や団体と連携して環境・人権・福祉・国際理解・健康などの分野で「持続可能な」社会を形成する上での諸問題を考える取り組みが採択された。
 取り組みの一環として、今シンポジウムは企画された。期間中、国内外からESDに関する専門家を招いての講演、討論会などが行われた。

 2日目に行われたシンポジウムでは、ESDに関連した活動を行う5人が講演を行った。神戸大からは人間発達科学研究科の太田和宏准教授(貧困問題・開発教育)、経済学研究科の石川雅紀教授(環境経済)が講演者として出席。ESDに対する考えをそれぞれ話した。
 太田准教授は、ESDを推進していくには生徒にグローバル社会を知ることの重要性を教え、物事に対して批判的思考を持たせることが重要であると発表。その実践例として、自身が学生と共に行っている、フィリピンでスラム出身の人々などが作った冷凍マンゴーを神戸市灘区で輸入販売している活動を挙げ、「学生に(活動を)ほとんど任せることで学生に責任が与えられる。そうすることで学生は創造性を生み出すことができる」と話す。
 石川教授は相反する活動・考えがある場合に市場(マーケット)でどちらが認知されるかを競う「市場競争」の考えをESDに用いることを発表。また、自身が経営を行っているNPO法人の「ごみじゃぱん」の活動実績を例に挙げ、ESDの評価方法に関して結果と過程の2面に、国家・計画(活動)・参加者の3つがどのような影響を及ぼしているかを測定することを提案した。講演で、「ESDを

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