後輩へ託す7人の思い 自由劇場の卒業公演

神戸大演劇部自由劇場の2007年度卒業公演「ピルグリム」(脚本:鴻上尚史 演出:都竹泰三)が3月14日から六甲台講堂で行われている。会場には部員らの学生生活最後の舞台を見届けようと、多くの観客が訪れた。【3月16日 神戸大NEWS NET=UNN】

 ? 連載を打ち切られた売れない作家、六本木実篤は作家生命をかけた長編小説を書き始める。小説の登場人物は互いにぶつかりながらも力を合わせ、目的地である「オアシス」を目指す。やがて六本木は自分が書いた小説の世界に引き込まれ、忘れていた思い出、そして自分自身の気持ちに気付く。
 主役の六本木実篤役を演じた渡邊真さん(工・4年)は「4年間あっという間だった」と自由劇場での活動を振り返った。今回の公演で初めて主演を務めたという渡邊さん。4年間共に活動してきた仲間との舞台でアドリブにも難なく対応、見事な呼吸で観客を楽しませた。「(自分たちが)受け継いできたものを引き継いでいってほしい」と卒業生を代表し後輩らへメッセージを送った。「難しいストーリーを面白くみせるため、勢いで観客を引き込むことを考えた」と演出のポイントについて話したのは、黒マント役と演出を担当した都竹泰三さん(農・4年)。怒涛のごとく発せられるセリフとコミカルな展開、そして息の合ったダンスは観客を引き込むには十分な内容。昨年4月から毎回公演を見に来ているという海事科学部の1年生は「笑える部分とまじめな部分があり、自劇らしさが出ていた」と話した。
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 卒業公演の千秋楽は16日。有終の美を飾るため、今年自劇を卒業する11人(4年生7人を含む)が最後の舞台へ臨む。

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