今年で11回目となる関西アカペラジャンボリー「KAJa!2008」が5月17日、京都駅ビル大階段で行われた。応募総数102組から選ばれた16組とゲストバンド2組が出演。神戸大からはアカペラサークル「Ghanna Ghanna(ガーナガーナ)」に所属する3組がステージに立ち、訪れた多くの観客を歌声で魅了した。【5月18日 神戸大NEWS NET=UNN】
11回目を迎えた今年のテーマは「想始創愛」。KAJa!2008実行委員長の牧口祐輔さん(立命・3年)は「KAJa!」を人々にもっと愛されるものにしたいとの思いで今回のテーマに決めた。「アカペラをやっている人には(KAJa!が)知られているが一般の人にも知ってほしい」と牧口さん。その思いが通じたのか、会場となった京都駅ビル大階段は最上階まで人で埋まり、入場規制を設けるほどの観客が訪れた。多かったのは観客だけではない。予選オーディションへの応募は100組以上。安全面への配慮から開催時間を短くしたため、今年の選出は16組だけ(昨年は21組)という例年以上の狭き門となった。?
厳しい選考の中、神戸大からはアカペラサークル「Ghanna Ghanna(ガーナガーナ)」に所属する3組が出場。それぞれ個性的な演奏で会場を盛り上げた。?
○歌もトークも魅せた 「violet(バイオレット)」
オープニングを飾ったのは「GhannaGhanna」に所属する男声6人バンド「violet」。ROCK、POPSを中心にエンターテイメント性も重視したステージを演出。メンバー同士の絶妙な掛け合いに会場は笑いに包まれた。演奏はもちろんトークでも観客を楽しませたのはリーダーの岡居寛之さん。今春に神戸大を卒業し東京で社会人生活を送っている岡居さんは、歌いたいという思いにかられ4月から練習を開始。仕事の合間を縫って東京と神戸を往復し、メンバーとの練習に励んだ。「客の多さに驚いたが気持よかった」とステージを楽しんでいた。
○「Rockapella」へのこだわり 「R-gray(アールグレイ)」
「KAJa!2008」の出場が決まったときは「どっきりかと思った」と話したのは「R-gray」の紅一点、玉井晴香さん(経営・3年)。「R-gray」は混声6人バンドでアメリカのアカペラグループ「Rockapella」のコピーを中心に活動している。今回も「Rockapella」の曲を演奏。ステージを終えて「気持ちよかった」と玉井さんは笑顔を見せた。女性が1人しかいないため「(男声と)声を混ぜなきゃいけない」と玉井さんは話したが、ステージでは見事なハーモニーを披露。例年より多くの観客を前にメンバーは「普段のライブと規模が違ったとしても『お客さんと一緒になって楽しむ』ことを大切にした」と話した。?
○しっとり恋愛ソングで魅了 「明音(あかね)」
第1部に出場した2バンドに続いて第2部でステージに立った「明音」は、日本語の恋愛の曲を中心に歌う混声5人バンド。普段カバーしているSmooth Aceの曲や杏里の「オリビアを聴きながら」など静かなバラードで会場を包み込んだ。観客の多さに「緊張した」とリードボーカルを務める佐々木静香さん(法・3年)は話したが、堂々とした歌声で観客を魅了。「気持ちを込めて歌っている」と話す佐々木さんのアカペラへの思いが見事に伝わった。?
全18組が演奏した後に行われた閉会式では出演者、スタッフ、そして観客が一体となって絢香×コブクロの「WINDING ROAD」を熱唱。「KAJa! 2008」が掲げた「想始創愛」のもとにアカペラを愛する想いが一つとなった。観客からの鳴り止まない拍手に涙ぐむスタッフの姿も見られた。アカペラサークルに入るという同志社女大の新入生は「(出演しているバンドの演奏を見て)あんなふうになりたい」と先輩らの活躍を見つめていた。
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