深みある人材へ 六甲台相互履修制度

神戸大法学部、経済学部、経営学部の3学部は、今年度から社会科学系3学部相互履修制度を開設する。現代社会の多様化と複雑化に対応しうる総合的な知識を持つ有為な学生の育成を目指す。【5月22日 神戸大NEWS NET=UNN】

 明治36年設立の神戸高等商業学校以来、社会科学系分野の教育・研究において顕著な功績と伝統を受け継いでいる神戸大六甲台の社会科学系3学部。第一期生入学以来、自分の所属する学部以外の2学部の若干の科目を必須として学習する制度がとられていた(経済学部生ならば、経営学部の経営学総論と会計学、法学部の民法総則と商法といった方式)。しかし、時代の推移と共にその制度は廃止され、各学部の専門科目を主眼に置くカリキュラムがとられるようになった。しかし現代社会で急速に進む多様化、複雑化に対応するために、細分化した専門科目偏重ではなく社会科学系知識を広く有する人材の育成が求められている。また、この必要性は以前から学内の教員らからも指摘を受けていた。今年度、財団法人神戸大学六甲台後援会が創立50周年を記念する事業としてこの制度へ支援を行うことが決まり、実現に至った。相互履修プログラムでは、各学部の専門科目の中で特に常識的に必要と判断される部分を主に他学部生を対象として分かりやすく指導する。主として非常勤講師がこれらの講義を担当する。以下に挙げる開講科目のうち、所属学部以外の2学部が開講する科目を合計4科目以上修得した学生には、3学部長連盟の修了認定証である「神戸大学社会科学総合教育プログラム修了認定証」が授与される。

法 学 部:「エッセンシャル民法」、「エッセンシャル商法」、「エッセンシャル政治学」、「ジャーナリズム科目」
経済学部:「エッセンシャル・ミクロ経済学」、「エッセンシャル・マクロ経済学」、「エッセンシャル統計学」
経営学部:「エッセンシャル経営学」、「エッセンシャル組織論」、「エッセンシャル会計学」

 経済学部長・研究科長田中康秀教授は「他学部の科目を勉強しても、すぐには役に立たないかもしれない。しかし、将来キャリアを積んでいく上で学生時代に学んだ幅広い知識を持っていれば問題への取り組み方は変わってくるし、広い視野で物事を見ることができるようになるのでは」と話し、この相互履修制度によって学生たちが学部の壁を越えて幅広い知識を備えることを期待している。

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