神戸大生が中心となって行う市民祭「灘チャレンジ2008」が6月1日、都賀川公園で行われた。汗ばむ陽気の中、様々なステージプログラムが催され、家族連れを中心に多くの人でにぎわった。【6月3日　神戸大NEWS NET＝ＵＮＮ】?

　ステージプログラムは2カ所に分けて行われた。区民ホール近くのメインステージでは、神戸大合気道部や落語研究会、韓国文化研究会が出演。神戸大生を中心とした有志による風刺劇も行われ、多くの観客が多彩なステージを楽しんだ。

　灘チャレンジ会場南側に設置されたミニステージで手話歌を披露したのは、神戸大総合ボランティアセンターに所属する手話サークル「ぺんぺん草」。手話で人気アニメ「忍たま乱太郎」の主題歌「勇気100％」を演奏。聴覚に障がいを持った人にも歌を楽しんでもらおうと、手話を始めて間もない1年生が曲のメロディに合わせて歌を表現した。ぺんぺん草代表の奥村志穂さん（国文・2年）は「子どもたちに耳が聞こえない人がいることを知ってもらいたい」と手話歌のコンセプトについて語った。1週間前から昼休みや放課後にはほとんど毎日練習し、ステージに備えてきた。「笑顔でリズムに乗るのが大変だった。（今日は）みんな笑顔で楽しんでやっていたので良かった」と奥村さん。ステージ後、ホッとした様子で目にはうっすらと涙が浮かんでいた。

　また演奏するだけでなく、子どもたちや聴覚障がいを持った観客を交え、一緒に演奏し手話を覚えてもらえるようにレクチャーした。最初は恥ずかしげに手を動かしていた子どもたちもだんだんと笑顔になり、ぺんぺん草のメンバーとともに「勇気100％」を演奏した。普段からぺんぺん草のメンバーと交流があるという聴覚障がいを持つ男性は「面白くて、手話もわかりやすかった」と話した。