災害ロボコンスタート 6団体ファイナル進出

大学生らが製作した災害救助用ロボットの競技会「第8回レスキューロボットコンテスト」(主催・レスキューロボットコンテスト実行委員会、兵庫県、神戸市、(株)神戸商工貿易センター、読売新聞大阪本社、神戸からの発信ネットワーク)の本選が8月9日に神戸サンボーホールで始まった。9日に行われた本選第1戦では予選を勝ち抜いた12チームが戦い、6チームが10日に行われるファイナル進出を果たした。【8月9日 UNN】?

 高校、大学の研究室、サークルから出場した12チームは災害現場を模したステージでロボットの性能を競った。総合得点の結果、ファイナルに進出した6チームは、大阪電通大生による「救命ゴリラ!」、岐阜高専生による「ミノーズ」、金沢工業大生による「MS-R」、近大生による「レスキューHOT君」、岡山理科大生による「O.U.S.桃太郎」、神戸大生による「六甲おろし」。ファイナルで最高得点のチームには大賞が授与される。

 神戸大生で構成されている「六甲おろし」はこれまで4回連続で本選出場を果たしたが、大賞を手にしたことがない。今回の本選第1戦では最高得点でファイナル進出を決めた。トップを取れる可能性は大きい。リーダーを務める山口明宏さん(3年)は「今度こそ狙う」と意気込む。

 ファイナルは明日午後4時から神戸サンボーホールで行われる。特別ゲストとして災害救助用ロボット開発の第一線で活躍する電通大の松野文俊教授が招かれる。

<ロボコン盛り上げていきたい 升谷保博教授>

 平成7年1月17日に阪神間を襲った阪神・淡路大震災で、倒壊した家屋の下敷きとなり犠牲となった人は少なくない。震災後、升谷保博・大阪電通大教授らは二次災害の危険が伴う現場で災害救助用ロボットの使用を構想するも、高度なロボット開発技術を持ち「ロボット先進国」といわれる日本やアメリカでさえ災害救助用ロボットの研究は当時ほとんど行われていなかった。「役に立つロボットを開発しないといけない」。升谷教授は1999年に災害救助用ロボットの競技会を提案し、2001年から「レスキューロボットコンテスト」の名称で始めた。

 升谷教授は参加者に本格的なロボットの開発を必ずしも望んでいるわけではない。ロボット開発を志す者には、まず「人に優しいロボットを作ろうと思う気持ちを持ってほしい」と願うからだ。

 震災から13年が経ち、升谷教授は人々の中から震災の記憶が風化することを危険視する。「1,2年と経つごとに徐々に忘れられていく。アピールして、災害救助用ロボットの重要性を継続して伝えていくことが大切」と話す。「その為にもロボコンを盛り上げていきたい」。(升谷教授)

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