神戸大は昨年12月18日、はしか感染の防止策として「麻疹登録制度」を実施すると発表した。この制度は、ワクチン接種をしたか、血液検査で十分な免疫があることが確認された学生に証明カード(麻疹登録制度「登録済証」)を発行し、はしか流行時には、カードを持っている学生のみ授業への出席やキャンパスへの立ち入りを認めるもので、学部休講や全学休講を避ける狙いがある。【1月23日 神戸大NEWS NET=UNN】
神戸大では一昨年4人がはしかを発症し全学休講、昨年11人が発症し経済学部が休講となった。しかし、すでにワクチンを接種していた学生や血液検査で十分な免疫があることがわかっている学生までもが、構内に入れなかったり部活等の対外試合に出られなかったりといった不利益を被ることが問題となっていた。そのため大学では昨年8月から、大学の負担で一人1000円の抗体検査と無料のワクチン接種を実施。全学生のうち、推定抗体保有者は約93パーセントにまで上昇した。?
今回の「麻疹登録制度」では、すべての学生・大学院生・研究生等を対象に、麻疹ワクチンの「予防接種証明書」または血中抗体価が十分であることを示す「抗体検査結果証明書」を提出した人にのみ、「登録済証」となる証明カードを発行する。昨年、一昨年のように学内ではしかが流行した際には、カードを持っていない学生は授業への出席やキャンパスへの立ち入りを禁止し、感染の広がりを防ぐ。教育実習や部活動の対外試合等も同様に、カードを提示すれば参加できる。授業に出席できなかった学生には補講で対応する予定。 また新入生に対しても、募集要項等に、「予防接種証明書」または「抗体検査結果証明書」を健康診断時に提出することを義務付ける旨を記載している。 カードの有無をどのようにして点検するのかや補講のやり方などは、感染の広がり方に応じて臨機応変に対応するという。在学生に対するカードの発行は1月下旬となる見込み。?
はしかが流行すると全国的に検査試薬やワクチンが足りなくなることが予想されるため、大学では流行の状況見きわめながら段階的に注意を喚起していく。保健管理センターの馬場久光所長は、「とにかく早めにワクチン接種や血液検査に行ってほしい。また、もしはしかに感染したと診断された場合は、早急に保健管理センター(078-803-5245)に連絡するように。感染の拡大を防ぐためには皆さんの協力が必要です」と呼びかけた。
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