「減災」めざし交流深める 大地震被災地3大学の合同シンポ

都市安全研究センター主催の減災のための3大学合同シンポジウム「神戸、ジャワ島中部、四川地震より学ぶ」が2月9日、10日の2日間開催された。瀧川記念館にインドネシア、中国の大学から研究者が招かれ、神戸大の研究者と講演や討議を行い、「減災」をより進めるために連携を強めた。【2月11日 神戸大NEWS NET=UNN】?

 今回の国際シンポジウムには、ジャワ島中部震災が発生したインドネシア・ジョグジャカルタのガジャマダ大学、四川大震災が発生した中国四川省成都の成都理工大学から、地震工学に関連する研究者を招いて行われた。  9日午前は「インドネシア・ジャワ島中部地震の報告」と題しガジャマダ大学の研究者らが、午後は「中国・四川地震の報告」と題し成都理工大学の研究者らが講演を行った。10日には阪神・淡路大震災を経験した神戸大から、工学研究科の教授を中心とした7人の研究者らが講演。「神戸大学より減災に関する報告」と題して地震の性質や被害状況、神戸市の復興の取り組みを紹介したり、現状での問題点などを発表したりした。具体例としてHAT神戸の復興後の様子や山古志村の公共住宅を紹介するなど、様々な観点から減災に迫っていた。?

 また国際シンポジウムということもあり、講演、討議は全て英語で行われた。10日は約30人の一般参加者がシンポジウムに訪れたが、積極的に質問を研究者に投げかけ、講演後の質疑応答では活発な議論がなされた。?

 シンポジウムを企画した都市安全研究センターの副センター長である飯塚敦教授は、「このシンポジウムは、3大学の地震共同研究の出発点になればと思い開催した。ガジャマダ大学とは今までにも交流があったが、四川大地震が発生したのはつい最近なので、これからは成都理工大学とも盛んに交流を深めていきたい」と話した。

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