PUMA CUP2009第14回全日本フットサル選手権大会1次ラウンドAブロック第2戦、神戸大フォルサ-MEMBER OF THE GANG IGAUENO(以下ギャング)が3月7日、舞洲アリーナで行われた。3点を先取したフォルサは、東海王者ギャングの反撃を1点に食い止め3-1で勝利。今大会初勝利を挙げ、1勝1敗の勝ち点3でグループ3位となった。【3月7日 神戸大NEWS NET=UNN】?
○ゲームレビュー?
守り勝つ。フォルサの信条、見事にハマった試合だった。?
「前半0-0はプラン通り」。北垣監督(医・4年)が満足げに語った。昨日のフウガ戦では慌てて攻めに出て逆襲を食らった。「まずはきっちり守備をする」(北垣)。それがフォルサにリズムをもたらした。?
良いリズムのまま迎えた後半。B中島(農・3年)のクロスから先制点が生まれた。「フォルサのリズム」で奪った先制点が、勝負の行方を決めた。中島、B小仲(発達・4年)がたたみかける。一挙3点を奪い、きっちり逃げきり、東海王者相手に今大会初勝利。「自分たちのフットサルができた」とA東中主将も笑って会場を後にした。?
○一人の男の復活?
チームの最後尾で声を張り上げ、体を投げ出し、鬼気迫るプレーを見せた男がいた。小仲だ。後半6分には試合の行方を決める3点目を左足で叩き込んだ。「ほんま良かった、点取れて」。顔をくしゃくしゃにして笑った。?
今大会まで心身共に疲弊し、自信を失いかけていた。高熱、就職活動、進まない卒業論文。チーム登録申請でもミスをした。仲間に迷惑をかけていると感じ、フットサルをやる目的がわからなかった。昨日のフウガ戦でも「ふがいないプレー」。今大会前に頭を丸めていたが、それでも気持ちを切り替えられなかった。?
それが、今日は見違えるようなプレーを見せた。「救ってくれたのは仲間たち」。小仲はチームメイトに対する感謝の言葉を口にする。?
試合前のミーティング。小仲は意外なことを申し出た。「僕をシバいてほしい」。?
自分と仲間へ誠意を見せるため、自ら左頬を差し出した。池上コーチ(理・4年)に軽いビンタを食らう。「中途半端や」(小仲)。2度目。体全体がよろけるほどの本気のビンタを食らった。一瞬ふらっとする。それを見て、チームメイトが笑ってくれた。「あれで一気に気持ちが入った」。迷惑をかけた仲間が自分のことを受け入れてくれたように感じたのだ。?
「周りに対する感謝の気持ち。それを表すにはピッチの上で最高のプレーを見せるしかない」。今日の試合には妹と母親、友人たちも見に来ていた。プレーできる喜びをかみしめ、仲間に対する感謝を思い、最高のプレーを見せた。?
明日の相手はプロ王者、名古屋オーシャンズ。予選突破のためには、この強大な敵を倒さなければならない。「最高の舞台で最高のプレーを」。彼はきっと、今日以上に「最高のプレー」をみせてくれるはずだ。?
○次戦プレビュー?
vs名古屋オーシャンズ(Fリーグ1位)。フォルサは大量得点差での勝利と、他会場の結果によりワイルドカード枠での予選突破可能性が残っている。?
2年前にもフォルサはオーシャンズ(当時・大洋薬品)と対戦している。そのときのスコアは0-3。「限界を感じた」、「よく3点差に抑えられた」、「むしろ大健闘」。そんな感想を選手らは口にする。「その時よりも差は広がっているかもしれない」(北垣)。敵は実質的なアジアナンバーワンチーム。完全に格上の相手だ。?
既に予選突破をほぼ確実にしている相手、オーシャンズ。「まだ予選突破は決まっていない。チーム一丸となって勝ちに行く」とアジウ監督は言い切っている。プロ王者といえども油断ははいようだ。?
「4年間の集大成」(北垣)。「最高の舞台で最高のプレーを」(小仲)。2年前、完敗した相手といえども一切ひるむことはない。むしろ、リベンジ、そして近年の大学スポーツ界最大のジャイアントキリングを狙っている。「大学王者の意地」。神戸の若武者たちが、アジア最強軍団を潰しにいく。
●PUMA CUP2009第14回全日本フットサル選手権大会1次ラウンドAブロック第2戦(3月7日・舞洲アリーナ)
神戸大フォルサ 3 0-0 1 MEMBER OF THE GANG IGAUENO
3-1
【神戸大フォルサ】OG、中島、小仲
【MEMBER OF THE GANG IGAUENO】界外?
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