近畿学生野球春季リーグ第2節1回戦、神戸大－大教大が4月11日に南港中央野球場で行われた。先発伊勢本（工・4年）が7回途中まで無失点で切り抜けたものの、後続がリードを守れず。延長14回までもつれ込んだ末、3－4で惜敗した。【4月11日　神戸大NEWS NET＝ＵＮＮ】?

　神戸大・伊勢本、大教大・山本の両先発で始まった国立大シリーズ。エース対決にふさわしい緊迫した投手戦となった。?

　伊勢本は毎回のようにランナーを背負う苦しいピッチング。制球が定まらず、6回0／3を投げて7つの四球を与えた。それでも要所を締める粘り強さで大教大にホームを踏ませない。
　対する山本も伸びのある速球を武器に、6回まで散発3安打と神戸大打線を封じ込んだ。?

　試合が動いたのは7回。大教大は一死二、三塁と攻め、バッターは4番岡崎。伊勢本の後を託された2番手大岡（発達・2年）に対し、スクイズを仕掛けた。大岡が一塁へ送球する間に、三塁ランナーが本塁を狙うも、好返球でタッチアウト。好守に助けられ、大岡は無失点でピンチを切り抜けた。
　その裏、神戸大はヒットとエラーなどで一死一、三塁とすると、1番木下（発達・4年）のセカンドゴロの間にランナーが生還。ついに均衡を打ち破った。?

　8回表、大教大は大岡を攻めて一死一、三塁。ここで、8番山中にスクイズを決められ、同点とされる。続く9回には、この回途中から登板した内田（経済・3年）が3番斎竹にタイムリーを浴び、勝ち越しを許した。
　粘る神戸大は1死から9番中田（発達・4年）がヒットで出塁。続く山下の打球をセンター植木が落球した間に中田がホームイン。試合を振り出しに戻した。しかし山本の後を受けた2番手神山の前に後続が倒れ、試合は延長戦に入った。?

　先に均衡を破ったのは大教大だった。11回表に2つの四球と内野安打で二死満塁とされると、8番山中に対して痛恨の押し出し。神戸大は再びリードを許した。
　負けられない神戸大はその裏、2つの四球と犠打を足がかりに一死二、三塁のチャンスで1番木下。「打つ気満々。自分で決めてやる」と意気込んで打席に入ったが、大教大バッテリーは満塁策を取り、木下を敬遠。「（敬遠は）初めてだった」と苦笑い。後藤はショートゴロに倒れ、わずかな差で本塁封殺となった。石浜が押し出しとなる四球を選び、かろうじて同点としたものの、この日当たりのない4番金川（発達・4年）はフルカウントから見逃し三振。ここでも試合を決められない。?

　決着がついたのは14回。二死から再び斎竹にタイムリーを浴び、万事休す。神戸大はランナーを出したものの、反撃するには至らず、4時間25分の死闘は大教大に軍配が上がった。
　中村監督は「ねばったのにあと1本が出なかった。特にDH（指名打者）とかクリーンナップ」と、この日12打数でノーヒットに終わった3、4番に矛先を向けた。「悔やんでる時間はない」と真田主将。悔しさを胸にしまい、次戦に向けて気持ちを切り替えていた。

●近畿学生野球春季リーグ第2節1回戦（4月11日・南港中央野球場）
大教大　000 000 011 010 01＝4
神戸大　000 000 101 010 00＝3?

【大教大】山本、神山、○岡本－斎竹
【神戸大】伊勢本、大岡、●内田－中田?