コラム伏流水 心の雨を降らそう

 木々の色は華やかな桜色から緑の鮮やかさを帯び、すっかり初夏の様相である。皐月から水無月へ。季節の移り変わりを感じる。【6月3日 神戸大NEWS NET=UNN】?

 旧歴では、「水無月」は「梅雨が明けて水がかれてなくなる月」であると解釈されていた。現在は「梅雨で天の水がなくなる月」というのが一般的である。
 しかし、実は「田んぼに水を張る必要のある月」ということで「水月」とする説もあるようだ。水があるのか、ないのかで印象は大きく変わる。?

 漢字一文字を取ってみても「水」の存在は大きい。例えば、「涙」から「水」を除くと「戻」。また、「泣」も同様にすると、「立」となる。やや後ろ向きの印象がある漢字が、「水」がなくなった途端に前向きなものになる。?

 人は悲しいときや悔しいとき、あるいはうれしいときにも「涙」を流して「泣」く。そして「涙」、つまり「水」がかれるまで「泣」けば、一歩「戻」り、もう一度「立」つことができる、漢字はそう教えてくれている。?

 6月は梅雨の季節。心の田んぼに水を張って「水月」にした後は、自分の中の天がかれるまで思いっきり雨を降らせて「水無月」としたい。外の空気はじめじめしていても、心の中はさわやかにしたいものだ。

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