被災地でほっと一息 学生らが佐用町で足湯

8月9日の集中豪雨で被害を受けた兵庫県佐用町で15日から、学生震災救援隊の学生らが泥のかき出し作業や住民への足湯サービスを行った。いずれも16日まで行われ、足湯は両日とも佐用町営笹ヶ丘荘に訪れた住民らを対象に実施。2日間で約30人が利用し、住民らからは感謝の声が聞かれた。【8月19日 神戸大NEWS NET=UNN】?

 集中豪雨による被害から1週間。被害が大きかった佐用町久崎地区では、家屋に入った泥のかき出しや水没した家財道具の搬出に追われた。

 学生震災救援隊(以下救援隊)の学生らは、久崎小学校に集まった他のボランティアのメンバーとともに作業を行った。家の中の泥をかき出し、汚れた家財道具を川の水で洗った。時にはお年寄りの話し相手にもなった。?

 足湯は昼間の作業が終わってから、笹ヶ丘荘で行った。断水が続いていた同所(16日に解消)に、久崎小学校から車で水を運んで湯を沸かした。無料で開放している笹ヶ丘荘の入浴施設を利用した住民らに対し、1人10分ほどの足湯サービスを施した。手のマッサージをしながら、学生らが住民らの声を聞いた。被災した住宅の状況や普段履きなれない長靴で一日中作業し、足をけがしたことなど、悩みはさまざま。話を聞くことで、今被災地で何が求められているのかを考え、今後の支援に生かすことが狙いだ。足湯を利用した住民らは、「気持ちよかった」、「よく眠れそう」などと、ほっとした表情で話した。

 救援隊代表の頼政良太さん(理・3年)は足湯を通して、「壊れてしまった家のことを考えて、夜寝付けないなどとおっしゃる方もいた。1週間経って疲れも出るころなので、その辺りのケアが大切」と住民を気づかった。「被害を受けた範囲が広く、ボランティアが足りていない。今後は町、地域を底から支えるような、密着した支援が必要になるのではないか」と窮状を訴えた。

 救援隊は22、23日にも現地で清掃作業や足湯を行う予定で、参加する学生を募集している。詳しくは頼政さん(yoriman.2@softbank.ne.jp)まで。(記者=伊崎春樹)

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