関西学生バスケットボール選手権男子2部-3部Aの入替戦、神戸大(2部8位)-関西外大(3部A1位)が10月24日、近大記念会館で行われた。神戸大は序盤に奪われたリードを最後まで覆すことができずに69-81で敗北。3部Aリーグへの降格が決まった。【10月26日 神戸大NEWS NET=UNN】
今季リーグ戦全敗で入替戦にまわった神戸大。2部残留をかけて絶対に負けられない一戦に挑んだ。
試合は開始直後から関西外大ペース。あっという間に10点差がついた。一方の神戸大は、SG落合(国文・2年)の要所での3PやPF中西(工・4年)の確率の高いミドルシュートなどで追い上げをはかる。
じりじりと点差を広げられて迎えた最終Q。残り4分のところでSF村上(海事・1年)が右0度からの3Pを沈め12点差、反撃ムードとなる。しかし、それ以上は差を縮めることが出来ずにタイムアップ。69-81で敗れ、リーグ開始から悪夢の15連敗で3部A降格が決まった。
◯黄金世代の陰で 苦難の1年間
試合後、主将は人目をはばからず涙した。?
昨季、西日本選手権で34年ぶりのベスト8に進出するなど、輝かしい戦績を残し「史上最強」と呼ばれた黄金世代。その陰に隠れて出場機会を得られず、十分な試合経験を積めなかったのが今年の中心メンバーである4年生だった。?
圧倒的に足りない経験値。「戦い方もわからない状態で始まった」(中西)。それぞれ5月と8月に予定されていた西日本選手権、浜松遠征も新型インフルエンザの影響で中止となり、場数をこなせなかった。更にはチームでエース級の役割を果たしていた選手が部を脱退。うまく回らない歯車に苦しんだ。
準備不足のまま迎えたリーグ戦、神戸大は大敗につぐ大敗を重ね、最下位をひた走る。第1Qで勝負がつくことが多かった。しかし、敗戦を繰り返す中で経験を積み、チームとしては少しずつまとまりをみせ始める。同時に、中西のプレーにも変化が訪れた。
「周りに使われて活きるタイプ」とはリーグ開始当初の藪脇コーチによる中西評。しかし、「自分が攻めることで(チームが)変わるかな、と思って」(中西)。「黄金世代」に活かしてもらっていた昨年から、自らのプレーでチームを引っ張る主将の姿へ。最後の5試合は平均20.4得点をマークした。
涙しながら話したのは、悔しさと、感謝。ともにゴール下を支えてきたC中山(工・4年)けがで欠場、万全の状態ではなかった。しかし観客席からは後輩、そして駆けつけた昨年のOBのいつもよりひときわ大きな声援がこだました。「みんなでがんばれて、ずっと諦めなかった」、「(応援に)力をもらった。いい試合ができた」。チームが勝利に向け本当に一丸となった、そのことに満足げな表情をみせた。
主将を含め4年生はこの試合をもって引退となる。後輩に対して「今年は1回生から苦い経験をしてきたので来年、がんばってほしい」とエールを贈った。
なお、今季の指揮をとった藪脇コーチもこの日をもって退任。後任にはここ数年とは違い、バスケ部OBの院生ではなく外部からのコーチが就く。新チームは完全な新体制でスタート、2部返り咲きを目指す。
●2009年度関西学生バスケットボール男子2部-3部A入替戦(10月24日・近大記念会館) 神戸大 69 16-26 81 大体大
12-14
16-19
25-22
《訂正》記事中、スコアの部分で対戦相手が「大体大」となっていましたが正しくは「関西外大」でした。お詫びして訂正いたします。(10月27日 編集部入力)?
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。