追撃実らず入替戦へ 関西学生アメフット・京大戦

関西学生アメフットリーグ最終節、神戸大-京大が11月22日、西京極陸上競技場で行われた。第1Qに先制を許した神戸大は、じわじわと追い上げを見せるがわずかに及ばず、9-14と惜敗。今季成績1勝5敗1分で7位が確定し、4年ぶりに2部リーグとの入替戦出場が決まった。【11月22日 神戸大NEWS NET=UNN】

 試合終了後、神戸大の選手らはフィールドで泣き崩れた。4年ぶりの入替戦出場が確定。こみ上げる悔しさを押し殺し、冷たい雨の中、最後まで試合を見守った観客らに深々と頭を下げた。

 第1Q開始約4分、京大のWR中村のランTDで先制を許すと、さらに中村へのパスTDで0-14と突き離された。点差を詰めたい神戸大は、第2Q残り31秒でFGを決め、ようやく初得点。後半に望みをつないだ。
 RB小椋(海事・4年)、松村(経済・4年)などのラン攻撃で攻め入る神戸大。第3Q中盤にはWR大園(発達・4年)への15ヤードTDパスで5点差まで詰め寄った。

 守備でも粘りを見せ、第2Q以降は京大の攻撃を封じ込んだ。故障などで前節の立命戦に出場しなかった選手が復帰し、最高の布陣で京大戦に臨んだ。後半は京大のパスを防ぎ、ボール占有率も圧倒。入替戦出場回避に向けて、あとは追撃を待つだけだった。
 だが、あと1本が出ない。何度もゴールラインに迫ったが京大の守備を崩せず、要所ではパス失敗が続いた。ランでは京大の3倍以上となる198ヤードを獲得したが、パスは成功率2割以下、獲得ヤード数にいたっては27ヤードに終わった。「(チームが)1つにならなあかん」。オフェンスリーダーを務める大園は試合後のミーティングで声を荒げた。今季は勝負どころでのパス失敗が多く、得点力不足は明らかだった。「簡単なパスが通らない。それが一番の敗因」と大園は振り返った。
 「チームに力がなかった。(入替戦は)後がないゲーム。勝つしかない」と安井ヘッドコーチ。主将のOL小澤(工・4年)は「(今の選手らは)入替戦を知らない世代。先輩に聞いてしっかり準備したい」と前を向いた。
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○大園、4年連続ならず リーディングレシーバー争い
 昨年、関西学生アメフットリーグ史上初となる、3年連続リーディングレシーバーに輝いた大園。今季もタイトル獲得が期待されていたが、最終戦を終えて2位以下が確定した。
 第6節終了時までに、昨年自身が樹立したリーグ記録(獲得個数51、獲得ヤード数529)に迫る成績(同51個、同515ヤード)をマーク。だが、京大の中村はそれを上回る55個のパスを獲得。ヤード数も608ヤードと圧倒していた。
 逆転が期待されていた最終戦。次々にパスを獲得する中村に対し、大園は記録を伸ばせず。2つのパスと23ヤードを加えたが、中村には遠く及ばなかった。「(シーズン当初は)期待にこたえたいという思いはあったが、(試合中は)勝つことしか考えていなかった」と大園。4年連続の戴冠を逃したことよりも、チームの入替戦出場に心を痛めていた。
 今季はパートリーダーとしての責任、前人未踏となる4年連続獲得への周囲の期待など、様々な要因が大園を苦しめた。キャッチミスも多く、「ボールだけに集中する思いをもっと持たないと」と反省することもあった。それでも昨年の自己記録は更新。攻撃の要として、プレーでチームを引っ張った。
 チームとしての最終戦は4週間後の入替戦。「絶対勝ちます」。神戸大史上最高のレシーバーが最後の戦いに臨む。

●関西学生アメフットリーグ第7節(11月21日・西京極陸上競技場)
神戸大 0 3 6 0=9
京大  14 0 0 0=14

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