「KUGC」は憩いの場 性的マイノリティの学生ら語る

数ある学生サークルの中でも、「KUGC」の新入部員勧誘ビラは見た人を釘づけにする。そこに書かれたキャッチフレーズは「ノンケ(=主に同性愛者でない人を指す俗語)以外募集」。一般的に性的マイノリティと呼ばれる神戸大生らが集まったサークルが「KUGC」(=Kobe University Gay Circle)だ。 【3月1日 神戸大NEWSNET=UNN】


 取材に応じた「KUGC」のメンバーにとってサークルは「息抜きできる場」「憩いの場」。自分を包み隠さず付き合える仲間の存在は大きい。 しかし、憩いの場は決して閉そく的な空間ではない。それはキャンパスに貼られたビラのオープンな様子からもうかがえる。 「サークルがあることによって周りに自分のような人がいること知ってもらえる。生きやすい世界になったかなと思う」とメンバーの1人、しゅんさん(国文・4年)。 大胆なビラについて「知ってもらえるきっかけになれば」と話した。?

 「神戸大の中で、自分と同じような人と会ってみたい」という気持ちが、サークル設立の契機となった。 2008年の結成から1年以上経ち、現在「KUGC」に所属するメンバーは約20名だという。メンバーをゲイ、男性のバイセクシュアルに限っていたが、 現在はLGBT(=Lesbian、Gay、Bisexual、Transgenderの頭文字をそれぞれ取った言葉。性的マイノリティを指す)サークルとして枠を広げ、 女性のバイセクシュアル、レズビアン、トランスジェンダーの参加も可能となっている。?

 性的マイノリティの学生同士の出会いや交流を活動目的とする「KUGC」。部員同士で遊びに行ったり、食事をしたりすることが多いという。 「KUGC]のメンバーのほとんどは自分が同性愛者であることを周囲に話していない。彼らにとってサークルは気兼ねなく話すことができる唯一の空間。 「仲間に会えたことは人生に大きな影響を与えた」とあきらさん。悩みを打ち明けることもしばしばあるという。異性愛者にとっては当たり前の会話が、時には悩みの種となる。 「サークル外の人と恋愛の話になると辛い。男女間の恋愛を想定しているから」。苦しみに共感してくれる人が「KUGC」にはいる。?

   「同性愛者であることは『背が高い人が好き』というのと同じことだと思ってる。1つの個性や特徴」。 「KUGC」のメンバーは、キャンパスのどこにでもいる学生と同じだ。ただ、彼らの個性が性的マイノリティだという点で共通しているだけ。 「卒業してメンバーと離れたら寂しいなあ」と話す2人の表情は、「KUGC」の存在の大きさを物語っていた。

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