灘区民ホールで「窓」を問う 発達院生 企画展「NADART」

人間発達環境学研究科の院生らによる企画展「NADART」が、1月27日から2月2日まで、神戸市立灘区民ホールで開催された。ホール1階の大きな窓を生かした作品が展示されたほか、29日と30日には灘区の川や駅の音を利用した即興演奏と建物の内と外で同時に踊るパフォーマンスが行われた。 【2月7日 神戸大NEWS NET=UNN】?

 人間表現専攻コミュニティーアートコースに在籍する4名の院生が、授業の一環として、岸本吉弘准教授らの指導の下で企画した。例年、同授業は実習施設「あーち」で子ども向けにワークショップなどを行う。しかし、今年は「あーち」が耐震工事中のため、灘区民ホールを使用。壁一面の窓から都賀川を望む同ホールの使用が決定してから、4人はその特徴を生かせるような企画を考え始めた。?

 30日、ダンスパフォーマンスが終えた後、「窓が大きくて、川が近くにある。場所がすごく魅力的だった」と話したのは、石名智子さん(発達・M1)。建物の中の石名さんは、都賀川の川岸にいる別の3人と、窓を挟んで動きを合わせたり交互に踊ったりした。 また、浅野仁美さん(発達・M1)は窓に面して透明のゼリーとモザイク状の写真を配置した。作品を展示した空間を、浅野さんは窓の外の世界が内に「流れ込む」と表現する。同作品もダンスも、ホールの壁一面の窓を大いに利用した。?

 都賀川や阪急六甲駅などで録音した音をバックに即興演奏を行ったのは、日吉直行さん(発達・M2)。「聴いている音」と「窓の向こう側から聞こえてくる音」の調和を図ったという。30日には、パフォーマンスを初めから見た観客は少なかったが、「演奏も展示のひとつ。通りがかりの人がちょっとひっかかりをもってくれたらOK」と満足そうに話した。?

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