第14回ボランティア講座の一環として、20日、滝川記念学術交流会館で、被災地NGO恊働センターの村井雅清さんによる講義「『不良』ボランティアが社会を変えるー支えあいの実践知」と、専門家らによるパネル討論が行われた。講義の中で、村井さんは常識にとらわれないボランティアが社会を変えると説いた。同講座は、学務部と学生ボランティア支援室が主催で、実践的にボランティアを学べる。後日、体験学習なども行う。【2月25日 神戸大NEWS NET=UNN】?
村井さんは阪神・淡路大震災以来、国内外の災害に対する数々の支援活動に取り組んできた。自身の経験から、「災害はなんでもありや」と、災害という緊急事態では自分で考えて動くことが大事だということを強調する。中でも、素行が悪いと言われる「不良」のボランティアは、型にはまらないから特に有効に動けるという。?
阪神・淡路大震災の起こった1995年は、ボランティア元年と言われるが、当時、市役所では押し寄せるボランティアをさばききれず、断ることもあったという。しかし、ボランティアは自分の判断で必要な所へ行って、自分たちのできることをした。「各自が自分のコーディネーターになって、他人がやってないことをやろうとするから、隙間が埋まって上手くいく」と村井さん。?
ある体格の良いボランティアの男性は、警察官に職務質問されながらも、高齢者のために洗濯機をひとりで肩に担いで運んだという。「普通なら応援を呼ぶが、彼は自分で出来ることを、出来ると思ってやった。ボランティアの鏡だ」。村井さんは真面目なボランティアも重要だとしながらも、既存の価値観にとらわれない「不良」ボランティアが社会を変えていくと説いた。?
午後からは、「定住外国人」「佐用町の水害被災地」など5分野のパネリストらによる討論が行われ、それぞれ意見を交わした。ボランティア講座参加者は、2月22日から3月19日にかけて、5分野から選択して体験実習を行い、それを元に3月23日には意見交換会を行う。野宿者と関わるボランティアしてきたという、司会の末安和樹さん(発達・1年)は、「無理にとは言わないけど、ボランティアに参加しないのは、もったいないと思う」と話した。
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