演劇研究会はちの巣座のOGを主体とした演劇ユニット「TRITSCH TRATSCH(トリッチトラッチ)」による企画公演「猫と針」(作:恩田陸 演出:かめごろう)が、26日と27日に鶴甲会館2階和室で行われた。はちの巣座が1月から行っている企画公演の2本目。「TRITSCH TRATSCH」による公演は年に1回この時期に行われ、3回目となる今回は、会場に初めて鶴甲会館が使われた。【3月11日 神戸大NEWS NET=UNN】?
友人の葬式の帰り、映画監督を目指す1人の呼びかけで昔のサークル仲間がスタジオに呼び出される。学生時代の思い出話にはずむ彼らだったが、当時起こった食中毒事件に話題が移ると、次第に不穏な空気が漂い始める。死んだ友人は実は殺されたのではないのか。そしてこの集まりの本当の意味とは。次々に沸き起こる疑念。事実は錯綜し、真実は闇の中に中に消えたまま物語は終わる。?
「TRITSCH TRATSCH」は、今回の演出も担当しているはちの巣座OGのかめごろうを中心とし、呼び掛けで集まった現役部員で構成されたユニット。毎年メンバーは変動し、この公演ではおよそ20人ほどが参加している。「普段の公演と全然違う」と話すのは、藤田大輔さん(工・3年)。人数が少ない分、注意をしあったり、1つひとつの動作を吟味することができたという。藤田さんは、「全員で作りあげた舞台になった」と満足そうに話した。?
昨年までは国文キャンパスのシアター300などの劇場で行われていたが、今回は自由劇場との兼ね合いもあり、鶴甲会館の和室を使用することに。役者と観客の距離が近く、段差のない舞台。役者の中では唯一の1年生で、サトウ役を演じた堀木章弘さん(経営・1)が「最初は緊張した」と話すように、お客さんと目線があってしまったり、最初は戸惑いもあったという。しかし、場の雰囲気に慣れてくると次第に台詞が自然な会話になった。「慣れたら自分も演技を楽しめた」と堀木さんはやり切った表情を見せた。
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