神戸大生23人が、4月30日から5月8日にかけて、岩手県遠野市を拠点に、東日本大震災で被害を受けた陸前高田市、大船渡市、釜石市などでボランティア活動をした。ボランティア支援室を中心に企画。「遠野まごころネット」に受け入れてもらい、小中学校の整備、避難所での足湯、個人宅の泥出しなどを行った。【5月8日 神戸大NEWS NET=UNN】
3日は、4つのグループに分かれ、個人宅の床下掃除や足湯などを行った。うち1グループは、津波で被害を受けた陸前高田市立小友中学校へ向かった。午前11時を過ぎると、校庭には一般のボランティアが乗った大型バス4台に続いて、およそ10人の神戸大生が乗ったバスが到着。神戸大生は校舎2階の図書館の本を、隣接する小友小学校に移動させたりした。副校長の女性の指示を受け、午後3時まで淡々と作業した。
校舎一階の天井まで津波が襲った小友中学校。発災から2か月近くたつが、校舎の一部に泥水が残る。また、体育館は壁が突き破られ吹きさらしで、舞台には「卒業」の文字が揺れる。同中学校では生徒8人が死亡した。
作業に従事していた池田慶次郎さん(経済・2年)は「神戸出身で(阪神淡路大震災のとき)知らない間に助けてもらった。僕も何かしたいと思った」という。「(来てみて)実際の被害を実感した。復興までいったいどれくらいかかるのか」と話していた。
また、同日、別に避難所での調査にあたった田代奈緒子さん(国文・M2)も「起きた当初から何かしたいと思っていた」そうだ。先日、高田小学校を訪れたことを振り返り、「子どもたちは元気だったが、心の中では何を考えているか分からない」と話す。「(現地を訪れての)心の整理はまだつかない」という。
引率担当者のボランティア支援室・藤室玲治さんは学生のボランティアの意義について「肉体的には健康な若者。精神的な面でも、子どもたちは、お兄さんお姉さんに遊んでもらうととても喜ぶし、お年寄りも話し相手ができて喜ぶなど意義がある」と話している。
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