震災復興支援に取り組む学生団体FromKOBEによる学生フォーラム「今、神戸にできること。」が、5月11日、国文キャンパスで行われた。全5回ある内の1回目に当たる今回は、「被災地の現実を知ろう」と題し、4月末のボランティア参加者による現地調査報告や、ゲストによる講話が行われた。【6月5日 神戸大NEWS NET＝ＵＮＮ】?

　5名のボランティア参加者らは被災地の状況を写真とともに報告。被災地の中でも被害の違いが大きいことや、未だボランティアが足りない地区があることなど、メディアでは報じられていない被災者の身近な声に、参加者は熱心に耳を傾けていた。会の最後には質疑応答の時間も設けられ、現地の様子や具体的な支援物資についての質問が飛び交った。?

　代表の山田恭平さん（工・4年）は「阪神大震災を経験したからこそ今神戸から被災地に向けてできることがあるはず」と震災復興支援団体FromKOBEを立ち上げた。山田さんはこのフォーラムの意義について「学生に震災について考え、行動を起こす機会になれば」と話す。「学生の持つ、今の被災地に必要なネットワークやパワーをそのままにしておくのはもったいない。受け身にならず、それらを生かそうとしてほしい」と、より多くの学生の参加を求めている。?

　第1回目ということもあり、まだまだ参加者は少ない。このフォーラムに参加した渡辺駿悟さん（工・2年）は、「今回の報告会は、参加者にもっと知りたいことややりたいことを発見させるいいきっかけになったと思います。次のフォーラムでは、その意見を取り入れることで、さらに参加者のニーズに応えてほしいです」と期待を寄せる。山田さんは「一方的に提案するだけではなく、参加した学生が話し合える場にしたい」とこれからの展望を語った。