「東日本大震災チャリティーライブ~想い はこぶ 音色~」が、6月22日と24日に、国際文化学部キャンパスのシアター300で開かれ、両日あわせて170人近くが来場した。被災地でのボランティア活動報告会もあわせて行われた。観客、主催者、演奏者のそれぞれが演奏を楽しみながら、被災地に思いを馳せていた。【7月5日 神戸大NEWS NET=UNN】?
24日のライブでは、演奏に先立ってボランティア支援室の鈴木仁也さん(経済・3年)が被災地でのボランティア活動について報告した。岩手県遠野市を拠点として、陸前高田市や大槌町に出向き、炊き出しや掃除、がれき撤去や足湯などの活動をしたという。「ボランティアには肉体労働のイメージがあったが、実際にはむしろ心のケアのほうが大切だった。被災地の人に寄り添い、お手伝いさせてもらうという姿勢でいい。例えば、子供と遊んであげるだけで役立つ」と話していた。
報告会の後は、軽音二部、軽音JAZZ、神大モダン・ドンチキ、落語研究会、ガーナガーナ「アルテマ」の発表があった。出演者はそれぞれ東日本大震災に対する想いを語った。被災地に行った出演者の一人は「今回は被災地を見ることで精一杯だった。今度東北へ行く機会があったら、迷惑でなければ得意な楽器を演奏しながら、現地の皆さんともっと触れ合いたい」と話した。
ライブの発起人である今田泰裕さん(保・3年)は、仙台出身。震災の翌日に帰省する予定だった。家族や友人と離れ、不安な思いで一人関西にいる中、最初に始めたのが街頭での募金活動。最初のうちは手応えがあったが、徐々に周囲の反応が薄くなっていった。「募金は、面白くないから続かなかった」と思った今田さんは、「何か面白いことをやれば、積極的に支援を続けられるはず」と考え、今回のライブを企画した。「最初は人が集まるかどうかさえ心配だったが、意外と多くの人に入ってもらえてうれしい。観客、出演者、主催者が一体となって楽しめたので、手応えは想像以上だった」と喜ぶ。「このライブが、皆さんが震災を忘れかけたときに思い出せるきっかけになればそれでいい。ここに集まって下さった一人ひ とりが被災地のためにできることをやってくれたらさらに嬉しい」。
来場した神戸大の1回生は「どの団体もよく、甲乙つけがたかった。それぞれの特技を出し、みんなで盛り上がることが支援につながっていくという考え方に共感した」と感想を述べた。
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