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神戸大学環境管理センター主催の公開講演会「再生可能エネルギーで原子力発電を代替できるか」が、10月28日、瀧川記念学術交流会館で開かれた。環境管理センターが年に2度開く講演会の一環。【11月3日神戸大NEWS NET=UNN】
講師の倉阪秀史千葉大大学院教授は、環境経済学が専門。福島第一原発の事故を受け、原発の新設が難しくなったため、日本の原発は遅くとも2040年に完全に役目を終えることが濃厚になった。電力不足が懸念される現在、太陽光、小規模水力、風力、地熱、バイオマス発電などの再生可能エネルギーは、これまで原子力発電が担ってきた発電量に匹敵するだけの電力を供給できるという立場で、環境政策的な観点から講演した。
倉阪教授によると、日本にある豊富な水力と地熱のエネルギーを有効活用していけば、原子力エネルギーがなくとも、比較的安定した電力を供給できるという。今まで小規模水力発電や地熱発電が盛んでなかった理由として、複数の中央省庁間の調整を必要とすることを挙げた。
講演の後には質疑応答の時間が設けられ、学生や教授、そして地域住民から次々になされる質問に対して、数々のデータを参照しながら丁寧に答えていた。
環境管理センタースタッフの國部克彦経営学研究科教授は、「今回原発の問題がクローズアップされているため、エネルギー問題について討議できればという理由で、その問題に精通する倉阪教授を講師に選んだ。抽象論ではなく、事実をもとに極めて具体的に話を進めていて、非常に分かりやすかった。エネルギーについてだけでなく、将来の社会づくりの形まで示唆するなど、とても参考になる話だった」と話した。
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