「お絵描き」がこころを救う アートセラピー講演会

東日本大震災支援企画「災害からこころを救う ~末永蒼生氏講演会~」が11月19日、神戸大学・神戸薬科大学IPW同好会主催で行われた。色彩心理を専門とする末永氏が、被災した子どもをアートセラピーによって支援してきた経験などを話し、約50人の学生が聞き入っていた。【11月29日 神戸大NEWS NET=UNN】

アートセラピーとは、19世紀から試みられてきた芸術表現を通した精神療法の一つである。ただ絵を描いて終わりではなく、絵に表れた自分の気持ちを肯定することでさらなる効果が期待できる。特に子どもが描いた絵には感情や心理が大きく反映されることから、震災など衝撃的な出来事が起きた後に、子どもの心のケアに用いられることが多い。

これまでに各地でアートセラピーによる支援を行ってきた末永氏は、今年の3月に発生した東日本大震災の被災者に向けても50箇所以上でアートセラピーを実施。発生直後の子どもたちが描いた、赤がメインの激しい絵を紹介した。また講演の中で、「こちらからは画材も何も指定せず自由に描いてもらい、長期間継続していくことが大事だ」と主張し、阪神大震災で被災した子どもの絵の色使いが次第に変化していく様子が映し出された。

講演を主催した神戸大学・神戸薬科大学IPWサークルの今田泰裕さん(医・3年)は、「今回の講演の大きな目的は、東日本大震災の現状を知ってもらうことと、参加者がそれぞれの専門分野を生かして震災を支援するきっかけを作ること」と話した。また災害医療に興味を持っているという今田さんは、「実際に自身の専門分野を生かして震災支援の活動を行う末永さんのお話は、とても参考になった」と答えた。

講演に参加し、東日本大震災の現地でのボランティア活動にも参加したという納庄岬さん(理・3年)は「被災地で塗り絵を使って支援できたら」と、講演から支援のヒントを得ていた。

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