今年で38回目を迎える「厳夜祭」が、存続の危機に直面している。平成18年の夜間主コース生の募集停止から5年が経ち、留年生を除いて、今年、最後の夜間主生が卒業を迎えた。かつて夜間主を運営母体としていた厳夜祭実行委員会は、近年昼間主の学生を中心に活動しており、すでに「夜間」の枠組みを外れているが、大学側は厳夜祭の廃止を要求している。【11月30日 神戸大NEWS NET=UNN】
実行委は数年前から大学側に強く存続を希望してきた。大学側は「実行委員に1人でも夜間主生が所属していること」を条件に存続を容認。これに対し委員長を務める芳川祐佳さん(発達・3年)は「昼間の学生でも、春先から模擬店の出店を希望してくれる人が複数いる」と、厳夜祭がもはや神戸大生全体のイベントであることを強調する。
実際に厳夜祭当日の12日夜には昼間主の学生、近隣住民などが多数参加し、昼間とは一味違う夜の時間を過ごした。
既に夜間主の募集を打ち切っている今、大学側は、厳夜祭の終息も当然だという考え。課外活動支援係の中満航一さんは、オールナイトの学園祭を今後も継続するために実行委のメンバーが行わなければならないことは、「大学側がうなるような素晴らしい企画を用意し、新たな夜の文化祭を作ること」だと話す。
夜間主生を実行委に迎えることが難しい状況にある今年度、存続問題は確実に深刻化している。今年度から実行委に参加している松浦嵩さん(法・1年)は「六甲祭よりも、厳夜祭が長く続いていると知った時は驚いた。形式的な理由で、厳夜祭をなくしたくない」と話す。厳夜祭当日、実行委は、会場内で来年の存続を訴えるための署名活動を行った。今後も、学生・OBに署名を募りながら、大学側に現在の存続条件の根本的な改定を求めて活動を続ける。
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