神戸大演劇部自由劇場の2008年度生卒業記念公演「呪いの姫子ちゃん」(作・末満健一、演出・塗師大貴)が、3月2日から5日にかけて計5回、シアター300で上演された。4日13時30分からの公演では、雨天にも関わらず多くの観客が訪れ、客席はほぼ満席となった。【3月5日 神戸大NEWSNET=UNN】
舞台は人間の世界とおとぎの世界、そして2つの世界をつなぐ扉の世界。おとぎの世界に住む呪いの姫子ちゃんは世界の誰からも嫌われる存在であり、自身もまた世界中の人を嫌っていた。しかしある日、人間の世界の盲目な王子ニコと出会い、一目惚れされる。「あの子は本当は優しい子なんだ」というニコの主張をきっかけに、人々の姫子ちゃんへの接し方は変わっていく。今回の公演は2時間30分と長丁場であったが、個性的な登場人物のセリフや振る舞いは多くの観客の笑いを誘っていた。
脚本を担当した塗師大貴さん(理・4年)は「いろんな声援を受けて感無量です。自分の不出来を助けてもらって感謝しています」と控えめに話した。また、卒業公演であったものの「後輩を含めた部員全員でこの舞台を作りたいという思いが強かった」といい、出演した役者の約半数は卒業生でなく下級生だった。最後には後輩に向けて「自信を持ってお芝居をしてもらいたい」とエールを送った。
近年のほとんどの公演を見ているという出演者の祖母は、「物語もまとまっていて、今まで見た中で最高の公演でした」と絶賛していた。最前列で観劇していた出演者の友人の女性は、「時折あったダンスシーンが印象に残った。姫子ちゃんがとてもかわいかった」と話した。
自由劇場は次回公演として、新入生歓迎公演「Justice Anco」(作・演出 飯島松之助)を予定している。4月15日から18日にかけて、出光佐三記念六甲台講堂で行われる。
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