第9回深江祭の2日目が27日、深江キャンパスで開催された。2日目限定の企画として、実習船「深江丸」の体験航海、最新鋭の航海シミュレーター体験、海事科学部の研究室の開放などがあった。初夏の太陽が照りつける中、人気芸人のライブの行われた1日目に引けを取らない来場者となり、深江丸の入場整理券の配布の際には長蛇の列ができた。【5月27日　神戸大NEWS NET＝ＵＮＮ】

キャンパス内の実験室では、液体窒素と超電導の実験体験コーナー、加速した荷電粒子の衝突による元素分析のコーナー、ディーゼルエンジンの展示コーナーなどが設けられた。神戸近海の様子を忠実に映したスクリーンの中で船を操縦体験できる航海シミュレーターでは、見学者はインストラクターの学生の指示に従い、戸惑いながら「かじ取り」を行っていた。

整理券配布時から大行列となった深江丸の航海。キャンパス付設の港から六甲アイランド沖までを往復およそ1時間で航行した。全長50mの深江丸はヨットの立ち並ぶ洋上を進み、乗組員の解説に聴き入る夫婦や、船からの景色を眺める親子連れの姿が船内で見られた。入港時に投げられた係留用ロープが岸でうまく受け取られた瞬間、乗客からは大きな歓声が上がった。

尼崎市から来たという神戸商船大（海事科学部の前身）のOGは、学生時代に乗った深江丸と「全然変わってない」と懐かしそうな様子を見せた。「乗組員の学生さんも格好良かったです」と久しぶりの乗船に満足げだった。