「被災地に灯りを届けたい」そんな思いで募金活動を始めた学生がいる。岩手県釜石市鵜住居町に街灯を建てることを目指す、「ほっ」とな灯りプロジェクト代表の小池宏隆さん(法・1年)と、メンバーの田中風帆さん(法・1年)に話を聞いた。【7月1日 神戸大NEWS NET=UNN】
このプロジェクトのきっかけは5月、学生ボランティア支援室主催のボランティアで釜石市を訪れた時の、鵜住居町民の一言だった。「今、一番欲しいものは灯り」。意外な一言だが、その大切さはボランティアたちにもよく分かった。地震と津波で壊滅的な被害を受け、復興どころか復旧すら進まない鵜住居町には街灯がない。夜道を照らすものは、たまに通る車のヘッドライトと200mほどの間隔で存在する自動販売機や民家の灯りだけ。夜、真っ暗な道を歩く怖さを身に染みて感じたボランティアたちは、神戸に帰ってから話し合いを重ね、街灯を建てることを決めた。
釜石市を訪れたボランティアを中心に10数人のメンバーで6月から活動を始めた。現在の活動は募金活動とポスター、twitterでの広報活動。学内食堂付近のほか、三宮や元町でも支援を募った。被災地用に設計された街灯は1本19万円と決して安い値段ではないが、震災支援に好意的な神戸の風土もあって順調に募金は集まっているという。現在集まった募金は8万6千円。サンプルとして今回だけ10万円で街灯を購入できるので、次のボランティア派遣では1、2本の街灯を建てる目途は立っている。その実績を引っ提げて、これからは大学周辺の商店街などに募金箱を設置する予定だ。現段階での目標はまず10本の街灯を建てること。7月以降も学内での募金活動を中心に継続的に活動を続けていく。
「街灯を建てることから、被災地のものを購入する企画などいろいろやっていきたい。震災のことは決して忘れてはいけないので、風化を防止するツールの一つとして活動を続けられたら」と小池さんは力強く語った。
「ほっ」と灯りプロジェクト連絡先 unosmile@gmail.com
twitterアカウント @kuunosmile
神戸大学学生ボランティア支援室 http://www.org.kobe-u.ac.jp/svsc/index.html
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