落語研究会(以下、落研)は16日、2回生寄席「ふるこおす」を南八幡会館(神戸市灘区)で開催した。会場には学生、年配の人を中心に70人以上の観客が集まり、立ち見が出るほどの盛況となった。【7月17日 神戸大NEWSNET=UNN】
落研が1年に開催する寄席の中で、唯一同じ学年の部員だけで催される今回の寄席には、第48代にあたる2年生部員6人が参加した。
寄席では、落語4演目のほか「しゃみタイム」と題し、仲入終了後に三味線の演奏が披露された。また、部員が寄席開始直前に「観客の中に宇宙人が紛れ込んでいる」という設定で寸劇を行うなかで携帯の電源を切るように伝えるなど、細やかな工夫が随所に見られた。
後半最初に登場した甲家飯蔵さん(経営・2年)の「道具屋」では、短刀、掛け軸、笛といった演目中に登場する「古道具」を、実物のキュウリやちくわといった小道具で模することで観客の笑いを誘った。「笛」が指から抜けなくなる男を、ちくわを用いて表現した演技に、観客が手をたたいて笑い声をあげる場面も見られた。
とりを飾ったのは、可愛家ひばちさん(経済・2年)による「堪忍袋」。些細なことから起きた夫婦喧嘩を強弱をつけて演じるとともに「せっかく晩ご飯何がいいって『メール』までしたのに、何でもいいなんて言って」といった、今もありがちな喧嘩の描写を挟み、父親母親世代の「あるある」という共感の声を誘った。「ありがちな分、リアルに演じるだけでは笑いが来ないので、パロディとの配分にも注意して演じた」と可愛家ひばちさんは工夫を話した。
当初は2年生全員にあたる7人が参加予定だったが、諸事情により急きょ番組を変更し行われた今回の寄席。可愛家ひばちさんは終了後「急きょ1人参加出来なくなってしまったけれども、その子が後悔しないような寄席にしようと頑張った」と、突然の変更にも自分を鼓舞していたことを話した。また「自分は負けず嫌いな性格。他の部員に負けないように頑張りつつ、夏休みを楽しみたい」と、今後の抱負も示した。
寄席に訪れた神戸大の1年生は、「落語の前の前座が色々と工夫されてて面白かった。あと、飯蔵さんの小道具のネタは大好きですね」と大満足のようだった。
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