近畿学生野球連盟一部秋季リーグが9月2日~10月12日まで行われ、神戸大は6勝6敗、勝ち点3で見事2位に輝いた。神戸大は敢闘賞を瀬川(工・2年)が、首位打者を竹内(発達・4年)が、ベストナインを竹内、井上敦(発達・4年)、畑中(工・3年)がそれぞれ受賞した。【10月23日 神戸大NEWSNET=UNN】
最終戦の大阪大戦の後、選手らはみなすっきりした顔で授賞式を迎えた。最悪な滑り出しで入った神戸大だったが最終的に2位に輝いた。
神戸大は初戦の大阪工業大戦を0-7で落とし、さらに第2戦、今春昇格したばかりの和歌山大にまさかの連敗を喫す。しかしそこから怒涛の巻き返し。第5戦の奈良産業大に連敗したものの、残り全てで勝ち点をとり、見事2位を勝ち取った。今秋を中村監督は「最初に苦戦こそしたが最後にはチームが一つになった。よく2位まで行けた」と選手らを称えた。
このリーグ戦何より大きかったのは瀬川の飛躍だ。今春はわずか1イニングの登板に終わった瀬川だが、今秋はフル稼働。7試合を投げ5勝、防御率はわずかに1.33だ。エースとして投手陣をまとめてきた白木原(発達・4年)も「(来年を考慮して)瀬川が育ってくれて本当によかった。ここまでやるとは思わなかった」と驚きを隠せない様子。大黒柱の白木原が抜ける来年度の投手不足が危惧されていたが、瀬川の成長でだいぶ安定しそうだ。
一方打撃では4年生が意地を見せた。竹内、井上がそれぞれ打率0.474、0.400と驚異的な数字でチーム打率1,2位に。中でも竹内はリーグ首位打者を獲得、今春の打率0.154という成績を払しょくする活躍を見せた。「春以降責任感が付いた。レギュラーでやっている以上控えの選手以上に練習しなければと努力を重ねた」と竹内。チームでの最上級生としての責任感を見事果たした。
また、井上は今春、規定打席にも達していなかった選手。「まさか自分が賞をとるとは」と本人も驚いていた。悪かった出だしの流れを変えるため「4年生がしっかりせな」と覚悟を決めたところ結果がついてきたそうだ。中村監督は「下級生には井上や竹内の姿勢を見習ってやってほしい」と話した。
今春3位、今リーグ2位。この1年間神戸大は良い結果を残した。気になるのは来年度だ。主将の唐沢(経営・4年)は「後輩らにはぜひ優勝してほしい」と自分らが果たせなかった目標を託した。一方で危機感を持たねばならない点もある。今春2位大阪教育大が最下位に転落したように、近畿学生野球連盟は7季連続1位の奈産大以外は全チーム実力は横一線だ。捕手としてチームを見てきた岡添(発達・3年)も「『優勝して神宮』はもちろんだがまずは最下位にならないように」と危機感を持っていた。
とはいえ来年度は6人のレギュラーが残り、投手も瀬川という新たな大黒柱が出来た。実力は十分と言えるだろう。1部残留を前提に優勝、神宮大会進出を目指す、来年度もそんな神戸大野球部から目が離せなさそうだ。
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