関西ビジネスケースコンペティション(KBCC)2012主催の学生ビジコン「KBCC’12」の決勝が、六甲台第2学舎263教室(神戸市灘区)で開催された。今年それぞれのチームに与えられた課題は、通販大手の「株式会社ニッセン」に対する今後のビジネスプランの提案。決勝では予選を勝ち残った3チーム、そして同日午前中の敗者復活戦で浮上した1チームのプレゼンと質疑応答が行われ、予選でも1位通過だったチーム「BOSS」が優勝した。【10月23日 神戸大NEWS NET=UNN】
KBCCとは、学生が特定企業に対してビジネスプランを提供し、社会人審査員がその優劣を評価するコンテスト。2006年から毎年神戸大で開催されている。今年度は「株式会社ニッセン」が特定の企業として協力し、「ニッセンがインターネット・カタログ業界で勝ち残るため、今後強化すべき顧客サービスを提案せよ」という課題が提示された。
合計7チームが参加し、幕を開けた今年度のKBCC。8月の第1回勉強会を皮切りに、9月には2度の企業訪問を経験するなど、各チームがハードな日程を乗り越えた。今月7日の予選で、チームは上位3つに絞られ、ついに決勝へ。そして決勝当日の午前中には、予選落ち4チームによる敗者復活戦も行われ、チーム「ボーダーライン」が決勝への最後の切符を手にした。
予選で1位通過の、清水聡典さん(近畿大・3年)率いる4人のチーム「BOSS」。決勝でも清水さんのユーモアあるプレゼン、観客の目を引くコミカルなスライドによって、観客からこの日1番の笑いを得た。また、他チームがニッセン既存の企画や商品の改訂を促すプランを発表するなか、唯一「お母ちゃんの宅託便」と題した奇抜な仕送りのサービスを考案するなど、プランでも優れた一面を見せた。結果、決勝でも審査員全員から高評価を獲得し、堂々の優勝を飾った。
圧倒的なプレゼン力で観客を飽きさせなかったBOSSだが、実は9月の中間報告会では、その面白さがかえって弱点だった。「ユーモアを求めるのはいいが、プランの中身が練れていない」。審査員から受けた評価は、予想以上に厳しいものだったという。清水さんは「正直精神的に応える内容だったが、そのフィードバックがなかったら今日の優勝はなかったはず」と、ここまでを振り返った。
昨年12月ごろからKBCC実行委員会代表を務めていた尾崎有香さん(経営・3年)は、決勝終了後「2か月も続けて何かをするのはなかなかモチベーション維持が大変なはずなのに、どのチームの方も最後まで必死だったことが印象的。本当にお疲れ様と言いたい」と、参加した学生をたたえた。
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