2012年も残すところあと数日。すぐそこまで来ている2013年を前に、神戸大生はどのように過ごしているだろうか。ニュースネット委員会では、下半期（9月～12月）ニュースのトップ3を、部員と学部生122人のアンケートによって選定した。【12月27日　神戸大NEWSNET＝ＵＮＮ】

調査を行ったのは12月13日から21日にかけて。当委員会が2012年9月から12月にかけて配信した記事、その関連ニュースを、部員13人で8つに絞り込み、さらにアンケートで学部生に3つを取り上げてもらった。また、部員が選定した8ニュース以外にも「番外編」を設け、学部生に下半期に気になった関連ニュースを記述してもらった。

◎第1位　発達の武井義明教授　ポアイ沖で遺体発見（87票）

大学院人間発達環境学研究科の武井義明教授（運動生理学）が6日の午前1時30分ごろ、ポートアイランド（神戸市中央区）北西の沖合で、釣り中の男性会社員に発見され、その約1時間後に死亡した。（11月12日　神戸大NEWS NET＝UNN）

【講評】
学内のアンケートで最も票が集まったニュースは、残念ながら喜べない「事件モノ」だった。この事件については、武井教授のご冥福をお祈りするばかりである。

◎第2位　生協店舗に相次ぎ侵入者　発達購買では70万円相当の被害（73票）

11月7日朝、発達科学部と工学部の生協食堂、発達科学部の生協購買にそれぞれ何者かが侵入した痕跡が発見された。いずれも窓ガラスが割れており、購買では現金約20万円と金券チケット類、合わせて約70万円の被害があった。いずれも防犯ベルなどは設置していなかった。（11月13日　神戸大NEWS NET＝UNN）

【講評】
大学生協という、学生ならば必ずお世話になるなじみの場所に窃盗犯が入るという衝撃の事件が3位にランクイン。70万円という被害が出たこともさることながら、管轄の神戸大学生協総務係の坂本安弘さんによれば「ドアの窓ガラスが小さく割られ、割れたガラスは並べて置かれていた」といった形跡から、犯行がプロによるものだというから恐ろしい。

神戸大学生協は取材に対し、天窓に格子をつけるなどの対策を検討しているとコメント。今後、このような事件が起こらないことを、記者というより1学生として願いたい。

◎第3位　神戸大ピエロの謎に迫る　筆談で独占インタビュー（65票）
神戸大にはピエロがいる。モノクロの衣装に、素顔を隠す仮面。腰には三本のナイフ。謎めいた微笑みと、ピエロの証である目元の涙。国際文化学部キャンパスのベンチに出没しては一言も喋ることなく、筆談で学生と会話する。学部、学年、目的不明。すべてが謎に包まれたこのピエロに、当委員会の記者が迫った。（10月23日　神戸大NEWS NET＝UNN）

【講評】
神出鬼没の「神戸大ピエロ」が、アンケート中にも根強い人気を発揮して第3位にランク入り。国文キャンパス内や学内の各種イベントで度々目にするこのピエロだが、正体のうわさを度々耳にするも、いまだはっきりとその尻尾をつかめていないのは、彼の徹底した秘密主義によるものだろう。

ちなみにピエロ記事のアクセス数は、記事のアップ当日に閲覧数1000を軽く突破し、ピエロがすでに学内の人気者として認められているのを感じることができた。今後そのユニークなパフォーマンスで、神戸大の学生を魅了してほしいと思う。

番外編・第1位　山中伸弥京大教授（87年医卒）にノーベル生理学・医学賞

医学部を卒業した山中伸弥京都大教授が10月8日、2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。山中教授は1981年 に医学部に入学、1987年 (昭和62年) に卒業。（10月8日　神戸大NEWS NET＝UNN）

【講評】
本学の卒業生、山中伸弥京都大教授のノーベル賞受賞のニュースが、番外編での第1位。当委員会でも、山中教授に関わるクイズ記事をHP、11月号本紙中面に掲載している。10月27日に開催されたホームカミングデイで登壇した福田秀樹学長は「この受賞で学校に誇りを持ち、第2、第3のノーベル賞受賞者が出て欲しい」と力強く話した。当委員会ではさらに、学内の様々な立場の人にこの件に関するコメントを求めた。

昨年山中教授の講義を受けたという医学部の2年生は「1年生が聞いても分かりやすい内容で、とても熱心に再生医療の研究について話していた記憶がある。ノーベル賞受賞のニュースを聞いて、どのような分野でも自分の好きなことをやり続けるのは素晴らしいことだと思った」と、山中教授の受賞に大いに刺激された様子だった。

また、広報マネージャーの豊島眞介さんは「『目指せ、山中教授』という気持ちを学生にもってほしい。広報課でも、今後広報誌などを使って山中教授のことを取り上げていきたいと思っています」と話した。

神戸大学公式HP発表

ノーベル賞受賞者を輩出したという、輝かしいニュースも飛び出した2012年の神戸大。学生は神戸大に通うことを誇りに思い、2013年の原動力にしてほしい。