第34回六甲祭は場所を深江キャンパスに移し、11月9日と10日に開催される。六甲祭実行委員会(六実)は、10月1日にゲスト講演者とプロコンアーティストを発表。六実メインステージも2日間実施する。一方、前例なき開催形態とあって、会場設営や当日のやりくりには課題も多い。関係団体は対応に追われている。
深江開催決定から4カ月。「なんとか例年通りの祭りにできる」と六実委員長の戸口田遥也さん(経済・4年)は話す。
メインステージでは初日に復活3年目の人気企画「Ms.Campus KOBE」、2日目にプロアーティストによるライブコンサートが行われる。教室規模の違いなどから心配された屋内展示はほぼ昨年と同数に収まり、音楽系団体などの野外出展には海事科学部のサークルが新たに参加する。一方で昨年178あった模擬店は20店舗ほど減少することが確実。深江キャンパスには六甲台キャンパスのような中庭がなく、模擬店をグラウンドに集中させるしかないためだ。
「どうせなら(海事科学部保有の)深江丸を動かす企画をやりたかったけど。さすがに昨年の規模を維持するので精一杯」と戸口田さん。それでも「普段関わりのない深江と六甲の交流の場にしたい」と意気込む。
●設営撤収に課題
準備が進む一方、課題も浮き彫りになってきている。
物品の深江への搬入は各団体を悩ませる。大型のステージ用具やテントなどほとんどの物品が六甲台キャンパスにあるためだ。六実は学祭3日前からトラック2台を使い総動員で大規模な運搬作業を行う。しかし同様にステージ出展を行う応援団総部や放送委員会は人数が 20人程度と少なく、運搬もグラウンドが貸切られる前日からだ。海事科学部と医学部は前日午後の授業カットを行わない。特に応援団は部員の一定数が両学部にいるため、煩雑化した準備にさらに影響を及ぼすことになる。
物品の深江キャンパスへの搬入は、各団体にとって頭の痛い話だ。
また、応援団が苦慮するのは、2日目に主催する後夜祭終了後の撤収作業だ。夜8時ごろに始まり、毎年当日中には終わらず翌朝に持ち越されている。今年は六甲台までの運搬も必要だが、大学は当日中の撤収を通告。しかし深江キャンパスは夜間正門を閉じることになっており、閉門時間について連絡は何もない。応援団園遊会ステージ担当の伊藤マリ菜さん(医・3年)は「タイムテーブルが分からないと企画数を減らすこともできない」と顔をしかめる。キャンパスの使用に関する問題の多くは、現在六実と大学の間で交渉中だという。
このほか模擬店関係者が個別の物品搬入をするため、当日のキャンパス内への車両の進入は避けられない状態に。六実では安全面や混雑を考慮し、整理券を配って進入台数を制限するなどの対策を検討している。
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