なじみない難民問題 「おふくろの味」食べて考える

 主催者であるNPO法人「難民支援協会」は、今年夏に関西学院大と立命館大の学生と協力して各学食に、同協会が支援する難民の母国料理を導入した。この学食プロジェクトを知ったパレルモの本山尚義店長が協力を申し出たのが今回の「Refugee Talk」の始まりだ。「神戸大生でも学食プロジェクトに協力してくれる人がいたら連絡してほしい」と同協会と本山店長は期待する。

 今回のメニューは「チェッタアールヒン」という鶏肉とじゃがいもをスパイスで煮込んだミャンマーの家庭料理。「優しい味」「なんだか懐かしい」と参加者に笑顔が広がった。参加者は食事をしながらレクチャーに聞き入った。

 2012年は2545人が難民申請をしたが、日本政府が認定を許可したのはたった18人。難民問題に対する問題感心が日本に浸透しているとは言い難い。「食べることは相手の文化を受け入れること」という本山店長は、普段は見えにくい難民問題を料理が身近にしてくれるのではないかと考える。

 神戸大卒業生の田中昌子さん(国文・2013年卒)は「故郷の味を懐かしむ気持ちはみんな同じ。難民の方々の生活や気持ちに想いを巡らせた」と話していた。

NPO法人難民支援協会連絡先:info@refugee.or.jp

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