部室利用時間の認識にずれ 学生「午後9時まで」寝耳に水

昨年6月、学生会館の使用時間が午後10時までから午後9時までとなったのは記憶に新しい。その際には学生との話し合いが持たれ、救援隊の活動拠点(Qボックス)がある鶴甲第1キャンパス(国文キャンパス)における課外活動時間にも触れられた。しかし「学生会館の時間短縮と同時に、国文キャンパスの部室の使用も午後9時としたつもりだった」大学側と、「話し合いで定められた範囲は学生会館と国文キャンパスのグラウンド・体育館だと思っていた」救援隊の間に認識のずれがあることがこの一件で明らかになった。

救援隊が24時間の部室利用を求めるのはその活動の特性にある。昨年7月に山口県で発生した水害でボランティアを行うなど、災害派遣ボランティアを活動の一つとしている救援隊。代表の関本龍志さん(法・3年)は「国文キャンパスも課外活動が午後9時になったとは思っていなかった。災害はいつ起こるかわからないので時間に左右されると困る」と不満を口にする。

一方、学務部学生支援課の中村俊彦さんは「活動内容は素晴らしいが、学内の施設を使っているならあくまで課外活動の範囲内で行ってほしい」と話す。「情報の伝え方がおかしかったのであれば改めたい」とし、学生らとのお互いの誤解を解くための場を持つという。しかし「大学としては『部室の使用時間は午後9時まで』という方向性を変えることは難しい」。

●曖昧さ残る

関本さんが問題視するのは、認識のずれもさることながら、曖昧な部分が多いのではないかという点だ。

神戸大学の規則集では、課外活動施設の利用時間に関する記述は「課外活動共用施設規則第7条」と「学生会館使用細則第3条」のみ。Qボックスのようにそれぞれの団体の部室となっている施設に関しては、厳密にはこの規則は適用されていない。

夜間に国文キャンパス以外の学内で活動をすることが多いという、ある課外活動団体の代表者(理・2年)は、知る限りでは守衛に声をかけられたことさえないという。しかし、「課外活動が午後9時までになってしまうと、やっぱり不便。困ります」と不安も口にした。

また馬術部は、午後9時以降も馬場に残って馬の世話をすることがある。これは学生支援課も把握しているが「泊まって世話をするのは動物を扱う上で仕方のないこと」と許可している。

「事前の申請があり許可されれば、救援隊が時間外に大学に帰ってきたときなども対応することは可能」と中村さんは話す。

◎神戸大学課外活動共用施設規則

第7条 共用施設の使用時間は、午前9時から午後9時までとする。
3 前2項の規定にかかわらず、学長が特に必要と認めた場合は、共用施設の時間外使用を認めることがある。

◎神戸大学学生会館使用細則

第3条 学生会館の開館時間は、毎日午前9時から午後9時までとし、休館日は、日曜日、祝日及び12月28日から1月4日までとする。ただし、学長が認めたときはこの限りでない。

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