天候に恵まれた朝、キャンパスは学生服とマスクが目立つ受験生で埋め尽くされた。試験開始前は単語帳を入念にチェックする人もいれば、音楽を聴いてリラックスしたりする人も。農学部を受験する男子は「ここ一番でもう吐きそう。周りのみんなが頭良さそうに見える」と浮足立った様子で話した。試験教室には独特の緊迫した雰囲気が流れ、受験生たちは試験監督の指示に従って受験番号と名前を解答用紙に慎重に記した。しばらくの静寂の後、午前9時20分に最初の外国語の試験が始まった。
センター試験の平均点が昨年とあまり変わらなかったこともあり、全体の倍率に変動は無かった。しかし学部別では発達科学部と海事科学部が共に大幅に上昇して3.8倍。経済学部も昨年の2.2倍から2.9倍へと持ち直した。反対に文学部は1.9倍とついに2倍を切った。理学部も3.2倍から2.7倍へと下落した。
文系は外国語・数学・国語、理系は国語の代わりに理科を解答。午後5時過ぎにはすべての学部で試験が終了した。経営学部を受験した男子は「センター試験である程度点が取れているのでリラックスして受けられた」と前向き。一方文学部を受験した女子は「倍率の低さはあまり関係無い。合否が分かるまで後期の勉強に集中する」と慎重な面持ちだった。また理学部を受験した女子は「英語の出題形式が変わっていてびっくりした」と話した。
明日は医学部医学科の面接、発達科学部人間行動学科の実技試験がそれぞれ行われる。合格発表は3月8日の午前10時からで、大学の公式サイトと各キャンパスの掲示板に合格者の受験番号が掲示される。
六甲台正門をくぐる受験生たち(撮影=田中謙太郎)
●2014年度 神戸大個別学力検査(前期日程)
※()内は前年度の数字
▽外国語
受験予定者数 5821人 (5777人)
受験者数 5585人 (5575人)
▽数学
受験予定者数 5791人 (5757人)
受験者数 5548人 (5556人)
▽国語
受験予定者数 2640人 (2570人)
受験者数 2507人 (2452人)
▽理科
受験予定者数 3148人 (3187人)
受験者数 3036人 (3101人)
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