3年間ピッチングマシンにボールを入れ、ビデオを回し、グラウンドを走り続けてきた。週6日の練習でシーズン中はほぼ休みなし。試合の日は授業を欠席し、家に帰ってからもスコアデータの入力や会計事務に追われる。「野球部漬け」の大学生活を続けられたのは、持ち前の負けず嫌いな性格のおかげだという。
もともと野球好きで未経験ながら飛び込んだ世界。同学年が1人もいない中、先輩マネージャーの背中を見て一つずつ仕事を覚えた。「今まで人のために動ける人間じゃなかったから大変だった」。体育会で鍛えられた周りを見る力は、選手への気配りという形で表れている。
役割は違えど選手は「仲間」。不満をぶつけ合うこともあるが、プライベートな相談事をすることも多い。「子どもっぽい人ばかりでしょうもないんです」と苦笑いしつつ、「選手がいなかったらマネージャーはいらない。真剣に練習している姿を見るとついていこうという気持ちになる」。
おととしの誕生日に同学年の選手たちからプレゼントされたスニーカーを今も履いている。「最後は笑って引退したい。それまでは履き続けないと」。就職活動との両立の年になるが、10月の秋リーグ終了まで全力で突き進む。
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