【スポーツ特集】強い神戸大 結果への熱意

 私立大には推薦制度や機材の充実したトレーニング設備を持つ大学が多い。一方、国立大は環境が整っているとは言い難い。私立大相手に結果を残してきた神戸大。強さの秘けつは「伝統」と「高い向上心」にある。

 「歴史と伝統」が神戸大体育会の特徴。陸上部、ボート部などは創部100年を越え、アメフト部も今年で創部39
年を迎え、17年連続で1部に所属する。「1部リーグにいることに誇りと意地がある」とアメフト部副将の八田(文・4年)。また、多数のOB・OGが支援している。アメフト部が使用するクラブハウス(高井記念学生スポーツ会館)もOBの寄付で完成。コーチとして後進育成にあたる人もいる。アメフト部主将の久保(医・4年)は「支援してくれるOBのためにも成績を残さなければいけない責任を感じている」。

 さらにアメフト、ラクロス、ボート、フットサルなどは大学から始める人が多いスポーツ。ラクロス部主将の沖田(国文・4年)が「スタートラインは同じ」と話すように努力次第で上位入賞を狙える。競技人口が多くないため、日本一を現実味のある目標に感じることもできる。高い目標が部員のモチベーションアップにつながっている。

 指導者はどう見るのか。アメフト部の萬谷ヘッドコーチは「体育会に入る学生は強い決意を持ってやっている。練習を続けた結果、一皮むけるのではないか」と分析する。ラクロス部の西本コーチは「考える力が優れている」と話す。ラクロス部は自主性を尊重している。練習中や普段の生活の中で勝利のために試行錯誤を重ねることが、プレーの質を高めている。
 
 それぞれの目標に向け努力を続ける体育会。部員らの高い向上心はもちろん、部の誇りや結果を出すことへの責任感が神戸大の強さを支えている。

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